高齢化と過疎が進む長野市の山間地で、空き家を住民と移住者の交流拠点にしようという取り組みが大学生の手で進められています。

空き家の改修が進められているのは、長野市の信州新町信級(のぶしな)地区。


人口は8月1日時点で105人、うち65歳以上が51人(高齢化率48.6%)で、高齢化と人口減少が進みます。

ここで、空き家の改修に取り組んでいるのが、信州大学工学部建築科の学生で、所属する佐倉研究室のプロジェクトの一つです。

1年目の23年は、改修後のデザインなどを決め、24年春からは、毎週末学生が空き家に滞在して作業を進めており、先日は、住民と協力して土壁塗りに取り組みました。


経験のある住民の人に教わりながら、少しずつ修復作業を進めました。

女子学生:
「最初のイメージでは、すごく簡単に、サーっと塗れるものだと思っていたけど、やってみたら塗るまでの工程とか…すごく難しくて」
男子学生:
「活動する前は、限界集落って怖いイメージがある、すごく閉鎖的なコミュニティで、外部の人を受けつけないという勝手な印象があったんですけど、信級の人たちは、活動を見学してくれたりウェルカムな住民性を感じてます」

学生たちのバーベキューに住民を招くなど、絆を深めながらの取り組みに、地元の人達も、温かく見守っています。

住民は:
「好きなようにやっている、それがいいと思う。もう若い人がうろうろしているだけでうれしいし、こうやって地元の人も楽しいわけ、孫みたいなもんだね」

信大のプロジェクトリーダー阿部有希さん:
「信級に元々いる人と移住を考えている方の交流拠点になるような場所にしたいと思っています。これからも学びながらやっていければ、ゆっくり、焦らずやって行ければと思う」


修復後の建物だけでなく、新たに生み出される空間をどうデザインしていくのか、空き家を通じた実践的な学びはこれからも続きます。

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