〈全国高校野球選手権 準決勝 京都国際対青森山田 21日 阪神甲子園球場〉
春夏通じて初の4強に進出した青森山田は21日の準決勝で京都国際と対戦する。今春のセンバツ1回戦で勝利しているが、春と夏は別もの。決勝進出をかけて対戦する京都国際に迫る。
京都国際は2004年に開校した私立高校。プロ野球選手も輩出していて主なOBに広島曽根、阪神中川、DeNA森下がいる。甲子園初出場は2021年の春のセンバツ。同年に選手権にも初出場しもベスト4に進出している。
甲子園出場校を対象としたアンケートでは夏の甲子園で「1番対戦したい学校は?」の問いに20人中8人が「青森山田」と回答している。
今年のセンバツ1回戦で京都国際は青森山田にサヨナラ負けを喫していて、悔しさを胸に今大会まで過ごしてきた。春は京都府大会と近畿大会を優勝、勢いそのままに夏の府大会も頂点に上り詰めた。
その原動力は投手力にある。2枚看板として君臨するのが背番号1の中崎琉生投手(3年)と背番号11の西村一毅投手(2年)。甲子園をかけた地方予選でマウンドに上がったのはこの2人のみ。さらに、甲子園では1回戦では中崎投手が3失点完投。2回戦では西村投手が完封。3回戦では中崎投手が完封。準々決勝では再び、西村投手が完封と4試合全てで完投勝利を挙げてきた。
両左腕は順調に調子を上げている上、適度な休息をはさんでいて、「打倒・青森山田」に気合十分だ。
青森山田打線がどう攻略するかがカギとなる。青森山田の兜森監督は青森県大会での戦いが活きてくると自信をのぞかせる。
※青森山田・兜森崇朗監督
「県内の好投手、左投手がいっぱいいましたので、彼らとの対戦というのはチームの財産になっています」
青森県大会では準々決勝でプロ注目左腕の洗平比呂や岡本琉奨率いる八学光星。準決勝では、U-18日本代表候補に選ばれた金渕光希率いる八戸工大一。決勝では、2年生左腕の芹川丈治を擁する弘前学院聖愛と対戦。好左腕ひしめく青森で、私学4強ともいわれる強豪校全てに打ち勝ってきた。
全国のどの学校よりも左腕対策をしてきた自負があり、対戦してきた経験値は大きな自信となる。
※青森山田・橋場公祐主将
「攻略の仕方としては、八工大一の金渕くんであったり、光星の岡本くんや洗平くんみたいな感じなのかと思います」
※青森山田・兜森崇朗監督
「中崎投手のスライダーは、洗平くん(光星)に軌道が似ていますね。県大会で(洗平投手と)対戦しているというのが強みですね。また、ストレージの伸び、力強さに関しては岡本くん(聖愛)よりだと思います」
県内のライバルのおかげでイメージはできている。甲子園へ惜しくも届かなかった県勢の選手たちの思いも背負って青森山田は県勢12年ぶりの決勝進出を目指す。
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