かつてパトカーの代表格だった日産セドリックのパトカーが8月、山梨県の北杜警察署で引退を迎えます。
その勇姿を一目見ようと署には全国から大勢のファンが訪れ、別れを惜しんでいます。
角ばったフォルムに、今では珍しいフロント部分に取り付けられたミラー。
往年の刑事ドラマに登場してきた、パトカーの名車日産「セドリック」です。
マニュアル車で窓の開閉は手回し式、ドアの開閉は懐かしい音を響かせます。
セドリックのパトカーは、今では全国で数台しか走っておらず、山梨では唯一、北杜警察署の交通課に配備されています。
北杜警察署 交通課 青木貴博課長:
「山梨県警に配備されてからは交通取り締まりやパトロール、啓発活動に使用してきました。年数は経過しているがパワーのある走りをしてくれる」
しかし最初の配備から26年。
車体は、やや色あせ、細かいキズも目立つようになり、9月車検を迎えるのを機に8月26日で引退することが決まりました。
7月、山梨県警のSNSで引退を公表したところ、全国から次々とファンが訪れるようになり、その人数は50人以上になるということです。
千葉から来た男性:
「20歳くらいの時にセドリックのこれと全く同じマニュアル車に乗っていたので、思い入れがある。昭和している。レトロで最高」
18日、セドリックのパトカーの最後のお披露目に同行しました。
向かったのは北杜市の観光地、清泉寮。
行楽シーズンの事故防止を呼びかける活動に登場し、安全運転の啓発に一役買っていました。
また会場にはファンが駆けつけ、その勇姿を写真に収めて引退を惜しみました。
埼玉から撮影に訪れたファン:
「小さい時からセドリックは活躍していたので、見られなくなるのはさみしい」
神奈川から撮影に訪れたファン:
「セドリックが最後ということで来た。この車は加速するときに後ろが沈み込む。そこの特徴的な動きが今の車になくていい」
26年にわたり地域を巡回して住民の安全を守ってきたセドリックのパトカー。
引退する日まで地域を見守ります。
北杜警察署 交通課 青木貴博課長:
「山梨県内に住む人々の安心安全のために活躍してくれた。本当にありがとうという気持ちとお疲れさまでしたと伝えたい」
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