石川県産の新米がお目見えし、20日から販売が始まりました。季節が秋に近づく一方で、全国的に懸念されているのがコメの不足です。

金沢市新保本のどんたく西南部店では、小松市内で収穫された早生品種「ゆめみづほ」の新米がお目見えしました。県内外のスーパーやドラッグストアの店頭におよそ30トンの新米が並びました。

どんたく西南部店・中橋優理香さん「ゆめみづほは冷えてもとても美味しく召し上がれるので、弁当やおにぎりなどにおすすめしている。待ちに待った新米なので、多くの人に食べてもらえればと思う」

新米が入荷している一方、コメの在庫は不足している事態が今起きています。

記者リポート「こちらの店の棚にはあるはずのコメがほとんどありません。新米まで入荷がないという札も出ています」

一部の商品では新米も入荷がないなど、全国的に騒がれる米不足。

石川県内で米の集荷・販売を行う中橋商事によりますと、2023年は連日の猛暑で全国的にコメの生産量が減少。そこにコロナ禍が明け消費の活動が戻ってきたことや、外国人観光客のコメ人気、さらに小麦の高騰によってコメを主食に選ぶ人が増えるなど、さまざまな要因で同時に需要が高まったということです。

どんたく・能裕一郎さん「コメに関しては入ってきている商品に関しても購入する方がけっこういて、売り切れが続発している状況にはなっている。春先くらいから徐々に売れてきているなという体感はあったけど、夏のあたりから顕著に動き始めた」

コメの不足に加え、肥料や燃料費の高騰を受け新米も値上がりする見込みで、まさに「令和の米騒動」といった状況です。

一方、生産者は…

有限会社ばんば・番場隆祥代表「なんかそこまで大騒ぎすることなのかなというのは、正直思わないこともない」

白山市でコシヒカリや夢ごごちを生産するこちらの農家は、コメ不足は一時的な現象だと指摘します。

有限会社ばんば・番場隆祥代表「新米がとれるまでのもうしばらくの辛抱なので、辛抱した分お米がより一層美味しく味わえるのではと思う」

スーパーの買い物客も、米騒動を冷静に受け止めています。

買い物客「今、稲刈り始まるからそんなに慌てることない」「うち困っとらん。田舎から分けてもらっとる。コメがなくなったらパンになるやろうし」「今のところ困ってはない。(値上がりは)若干は思うけど、あんまりそこまで大打撃という感じでもない」

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