兵庫県の斎藤知事が20日午前11時ごろから定例の記者会見を行っています。パワハラ疑惑をめぐる県職員を対象に行われたアンケート調査で打ち合わせの際にペンを放り投げるなど知事のパワハラを訴える証言が多く寄せられていることがわかりました。
会見の中で斎藤知事は「アンケート内容を承知していないのでコメントを差し控えたい」などと話したうえで、回答があった内容の一部については「そうしたことをした認識はない」と話しました。
さらに、改めて会見の場で斎藤知事は辞職を否定しました。
(斎藤元彦知事)
「私としての責任の果たし方は、今回の文書問題に関する対応をしながら、県政を前に進めることが大事だと思っている」
兵庫県の斎藤元彦知事をめぐっては、パワハラ疑惑などを調査する百条委員会が県職員約9700人にアンケート調査を実施し、全体の7割近くが回答しています。関係者によりますと、知事のパワハラに関する項目では38.3%が「見た」「聞いた」と回答し、このうち「目撃・経験などにより実際に知っている」と回答した県職員は59人に上るということです。
また、アンケートには自由記述欄があり、そこには気に入らないことに対して「暴言」「無視」「舌打ち」「机を叩く」といった知事の日々の言動に関する目撃証言が複数、寄せられていることも新たに分かりました。中には打ち合わせの際に知事が「聞いていない」と発言して持っていたペンを机の上に放り投げ、その場が凍りついたと回答する職員がいたことがわかりました。
ほかにもエレベーターに乗り損ねた際叱責したという話を聞いたところ回答が複数あったということです。先ほどの会見でこの点について斎藤知事は「そういったことをした認識はないと思っています」などと言及しました。
その他にアンケートには「新規事業について知事に資料が共有されているはずなのに、『聞いていない』と叱責された」「知事が出席する行事にマスコミがいないと怒る」「歩かされたり待たされたりすると不機嫌になる」などといった趣旨の記述も含まれているということです。
アンケートへの回答は匿名でも実名でも可能ですが、300人あまりが実名で回答していて、百条委員会は早ければ8月23日にも、内容の一部を公表する方針です。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。