石川県珠洲市の若山川沿いに地震でできた長さおよそ7キロの段差について、金沢大学などの研究グループは19日、溝を掘って地中の構造を調べるトレンチ調査に乗り出しました。
珠洲市若山町では、元日の能登半島地震で全長およそ7キロにわたって断続的に地盤が隆起し、場所によっては最大で高さ2メートルほどの崖ができるなど、地形が大きく変化しています。一方で、この地域には活断層は確認されておらず、段差がどのようにして生じたかは分かっていません。
金沢大学と富山大学の研究グループは19日、段差ができた畑に深さ2メートルほどの「トレンチ」と呼ばれる溝を掘り地中の構造を調べました。
調査では、断層とみられる構造が複数見つかり、金沢大学の平松良浩教授によりますと、離れた場所にある活断層がずれ動くことでエネルギーが加わり、地形が繰り返し変化した可能性があるということです。
平松教授は「1月1日のような地震が過去にもあって、そのとき別の地下の断層が動いて、今回それに隣接する地下の断層がまた動いて地表に大きな段差を作ったことが考えられる」としています。
研究グループでは今後2か月ほどかけて調査を行い、断層がずれ動いた年代を特定するなどして、地形の成り立ちを詳しく分析することにしています。
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