海洋プラスチックごみが子どもたちの大好きなおもちゃに大変身しました。大手プラモデルメーカーの協力のもと、小学生がプラモデル作りを通じてリサイクルの重要性を学びました。
「これがみんなが集めてくれたプラスチックを混ぜたガンプラになります」
<児童>
「めちゃ見たい。早く」
「すげー」
「早く見たい」
児童に配られたのが人気アニメガンダムのプラモデル、通称「ガンプラ」です。
<児童>
「ここらへんにうっすら見えたり。ここらへんにちょっと見える」
プラモデルの部品の中から児童が熱心に見つけているのは、細かくして混ぜられたペットボトルの破片です。
<児童>
「あったよ。あったよペット(ボトル)」
児童が熱心にペットボトルの破片を探していた理由は、2024年6月、児童自身が海岸清掃をして拾い集めたペットボトルだからです。
<児童>
「中身入ってる」
「なるべくゴミを増やさないように、増やすとしても区別(分別)をする事が大事」
およそ30分の清掃で、100本ほどのペットボトルが集まりました。児童自ら学校で水洗いをして汚れを落としました。
その後、静岡市内にあるプラモデルメーカーがペットボトルを粉砕し、プラモデルの原料としてリサイクルをしました。
<BANDAI SPIRITS 池田樹生さん>
「こちらがポリスチレンになります。プラモデルの原料になるものです。海洋プラスチックを混ぜていく。これで1%です」
混ぜられたペットボトルはたったの1%ですが、業界では非常に珍しい取り組みだということです。海洋プラスチックごみのため、有害物質が残っていないか安全性も慎重にチェックしました。
<児童>
「よし、完成です」
さあ、いよいよ子どもたちが待ちに待った組み立て作業です。プラスチックごみが入った特別な「ガンプラ」をみんな夢中になって作ります。
<児童>
Q.これは何のポーズですか?
「スキップ」
プラモデル作りという一風変わった授業から、児童は楽しみながらリサイクルの重要性を学んでいました。
<児童>
「ごみが新しいおもちゃになってみんなの繋がるおもちゃになって面白い世界になったと思いました」
「プラスチックごみで作っているようには見えないほど、プラスチックごみの要素が無くていいと思います」
授業の最後にプラモデルメーカーの担当者が児童に対し、こんなお願いをしました。
<BANDAI SPIRITS 松橋幸男さん>
「このお話をいかに広げるかということについて、みんなの学年目標である『アクティブ』というところで、本当にいろんな人に伝えてほしいなと思います」
子どもたちの次の任務は、家族や近所の人などできるだけ多くの人にリサイクルの重要性をアピールすることです。
今回、小学生が拾い集めたペットボトルですが、プラモデルを作る素材に混ぜたのは1パーセントほどです。
たったの1パーセントと思うかもしれませんが、プラモデルとペットボトルの素材がまったく異なり、それ以上混ぜるとパーツが型どおりに作れなくなってしまったそうで、メーカーの試行錯誤によってようやく完成したということです。
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