9月の自民党総裁選に立候補せず、新総裁が選ばれた後、退陣すること表明した岸田総理。
3年の政権は、北海道に何をもたらしたのでしょうか?
7月、札幌を訪れた岸田総理です。札幌市東区での視察を出迎えた、北海道内選出の国会議員は1人だけ。時の最高権力者としてはあまりにも寂しい光景でした。
岸田文雄総理
「組織の長として責任を取ることに、いささかの躊躇もありません」
9月の総裁選に出馬せず、総理の椅子から、自ら降りる考えを表明した岸田総理。
その引き金の一つが、北海道内選出の議員も関係した派閥の政治資金パーティーを巡る“裏金事件”…、政治とカネの問題です。
過去5年で990万円を収支報告書に記載せず、党から“戒告”の処分を受けた北海道5区選出の和田義明衆議院議員が15日、HBCの取材に応じました。
自民党 和田義明衆院議員
「非常に勇敢な責任を取られたと思っております」
(Qご.自身も990万円の不記載がありました…だからこそ思うところがあるのか?)
自民党 和田義明衆院議員
「そこのところは、しっかり再発防止に努めていきたいと思うし、改めて有権者の皆さま、国民の皆さまには申し訳なく思っております」
一方、連立与党の公明党の北海道本部の代表、稲津久衆議院議員は、北海道における岸田総理の功績をこう、評価します。
公明党 北海道本部 稲津久代表
「GX・DX、次世代半導体のラピダスの企業誘致など含め、北海道にこれまでにない大きな経済成長の印を作ってくれた」
岸田政権では、次世代半導体の量産化に向けたラピダスへの大規模投資や、北海道と札幌市が指定された“GX金融資産特区”の設立など、北海道に関わる経済政策が進められました。
また、7月には札幌市の児童発達支援センター『むぎのこ』を訪れ、“障害児支援の取り組みを全国で進めて行く”と子育て支援の拡充に強い意欲を示していました。
麦の子会 北川聡子理事長
「もう少し続けてくれて障害のある人とか高齢者とか弱い立場の子どもたちのこと、力を入れてくれれば、うれしいと思っていたが、次の政権でも引き継いでいただければと思いました」
岸田総理が掲げる政策について、北海道文教大学の宮本融教授は“中身が伴っていなかった”と指摘します。
北海道文教大学 宮本融教授
「アバウトにフレーズは作るんだけど、その中身を詰めないうちに次に行ってしまう」
「お支えにくい総理…、お仕えにくいボスという感じ。本来であれば岸田ビジョンの中で、もっと北海道に光が当たるべきだったのに、ただ単にラピダスという、特定企業のベンチャースピリットに、北海道経済を任せるとなってしまっているのは残念かなと思う」
3年間の岸田政権が残したものは、北海道民の目にどう映ったのか?
それをかき消すかのように永田町は、9月の総裁選と次の総選挙を見据えて走り始めています。
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