青森県と青森市が整備する統合新病院について、青森市は候補地となっている2か所の経費を比較した独自の資料を公表しました。14日に開かれた検討会議は、今後、市民の意見を聞いた上で改めて結論を出すとしています。

青森市は統合新病院の検討会議で、候補地として挙がっている青い森セントラルパークと県営スケート場一帯について、市が試算した、それぞれにかかる費用を明らかにしました。

建設にかかる事業費については県営スケート場一帯の場合、渋滞対策や移設する県営スケート場の建て替えなどを含め183億円、セントラルパークの場合渋滞対策の道路工事やそのままの位置に残る県営スケート場の大規模改修などを含め56億円と試算しています。

県の概算では、県営スケート場一帯の場合163億円、セントラルパークの場合は323億円が必要になるとされていました。

市の検討会議は14日に意見を集約する方針でしたが、足達健夫座長は「未確定の部分が多い」として意見集約を見送ることを決め、今後、市民の意見を聞いた上で改めて結論を出すとしています。

市統合新病院検討会議 足達健夫 座長
「付近住民、地域住民がどう考えているのかを考慮せずに検討会議で、議論を進めるのは、ちょっと無理があるのではないか」

宮下宗一郎知事と青森市の西秀記市長は統合新病院の建設地について、8月中に結論を出すことにしています。

青森市が公表した試算は県が公表した概算と大きな開きがあります。
県の概算では「県営スケート場一帯の場合」、移設するスケート場の整備などを含め約163億円としていました。一方、市の試算ではこれらに加えて浜田中央公園の整備費などが加わり183億円となっています。

また「青い森セントラルパークの場合」、県の概算では八甲田大橋からのアクセス道路の整備費用に115億円、新しい駅の整備に100億円以上などで合わせて323億円以上としています。これに対して市の試算ではスケート場の改修費用などを盛り込み、56億円としています。県と市で少なくとも267億円の開きがありますが、市は新駅の整備費は病院を検討する前から県に要望しているため、盛り込んでいないとしています。

※青森市の会議資料の訂正のため、正しくは『「市の試算」56億円』『・県営スケート場改修…51億円』となります。

【追記】
青森市が14日午後7時半頃に会議資料の訂正を発表。当初「セントラルパークの場合」の建設にかかる事業費は計47億円としていましたが、正しくは計56億円とのことでしたので、記事内容を訂正しております。

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