滋賀県の三井寺の境内に“妖怪”が現れ、悲鳴と笑い声が響き渡りました。

 滋賀県大津市にある天台寺門宗の総本山・三井寺。1300年以上の歴史があり、本堂は国宝に指定されています。参拝者の数が減りゆく中、お寺にもっと親しんでもらおうと開かれたのは…

 (三井寺 執事・福家俊孝さん)「『妖怪ナイト』というイベントをしています。大津市は、あまり夜に行くところがない、遊ぶところがない。みなさん京都に行かれる。涼しい時間になって少しでもお寺に来ていただけたらなと」

 8月上旬、妖怪を作っていたのは、全国のお化け屋敷の「妖怪」を手がけるクリエイター・河野隼也さん。もののけに一体ずつ命を吹き込んでいきます。

 (妖怪芸術団体 百妖箱代表 河野隼也さん)「神社とか寺の蔵の中から出てきた怪しげなお面みたいなのを目指しているんで…」

 なかには、三井寺にゆかりのある妖怪も。

 (河野隼也さん)「『鉄鼠』っていうお坊さんがネズミになってお経とかを食いちぎったっていう妖怪がいて、割と有名なので。じゃあオフィシャル鉄鼠を作らせてもらえるかなって」

 10日、「妖怪ナイト」当日。日が暮れるとともにどんどん人が集まってきます。仲良く妖怪と写真を撮る人もいれば…本堂で熱唱する妖怪も。境内はあっというまに妖怪だらけに。見れば見るほどリアルすぎて、とにかく怖い!河野さんが作った鼠の妖怪「鉄鼠」も大人気でした。

 (子ども)「怖い時もあったけど、全然怖くなかった」
 (父親)「いつも悪いことばっかりしてるので、ちょっとは怖がってもらわんと。ちゃんとパパとママの言うこと聞くな?」
 (子ども)「うん」

 この日、イベントには約3000人が訪れました。

 (三井寺 執事・福家俊孝さん)「最初の一歩としてこういうものからスタートしてくれるのが一番いいかなと。妖怪って何だろうから入ってもらって、日本ってどういう国だったんだろうというのを徐々に文化として触れていってくれる子に育ってくれたらと思います」

 4夜連続で開かれる「妖怪ナイト」は、8月12日が最終日。ぞくっとする夏の夜をすごしてみてはいかがでしょうか?

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