きのう初めて発表された南海トラフの巨大地震への注意を呼びかける「臨時情報」。あすからの3連休、そしてお盆休みを前に交通や観光に影響が出ています。
「巨大地震注意」どう過ごせば?“1週間以内に発生”0.5%
南波雅俊キャスター:
気象庁は9日午後3時半に「今のところ(8日の)地震発生の後は通常とは異なる地殻変動は観測されていない」と発表しました。
その一方で、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表しており、巨大地震発生の可能性が“普段より高い状態”であることは変わっていないということです。マグニチュード8クラスの地震が1週間以内に発生する確率は、約0.5%となっています。
南海トラフ地震評価検討会の平田直会長は「いつ地震が起きても不思議はない状態のところで(確率が)さらに高くなった。地震学的には“数倍高くなった”は極めて高い確率」と話しています。このコメントも含めて、どのように私たちは受け止めればいいのでしょうか。
TBS 福島隆史 解説委員(災害担当):
8日の震度6弱の地震が起きる前の平常時、この確率は0.1%でした。ですから数倍上がっているということは注目したいと思います。
それから忘れてはならないのは13年前、東日本大震災をもたらしたマグニチュード9.0の巨大地震が起きる2日前に、プレート境界で同じようにマグニチュード7.3の地震が発生しました。あの事実は、やはり重く受け止めた上で注意すべきだと思います。
南波雅俊キャスター:
10日からお盆休みを迎える方もいるかもしれません。南海トラフ地震評価検討会の平田直会長は「きちんと対策が出来ていれば、夏休みで海水浴をしていただいても特に問題ないと思う」と発言しているのですが、このあたりはどのように捉えればいいですか。
TBS 福島隆史 解説委員(災害担当):
国が出しているメッセージは、“日常生活を続けた上で、普段よりも地震に対する意識を高めて備えてください”ということですから、通常の夏休みのように行楽地に出かけたり故郷に出かけることを阻害していません。
知らない土地に行くのであれば、そこの避難場所はどこにあるのか、ルートはどこにあるのかをしっかり確認した上で楽しんでいただければと思います。
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<プロフィール>
福島隆史さん
TBS解説委員(災害担当)
長年、気象庁を担当 日本災害情報学会副会長
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