「南海トラフ巨大地震」の被害想定　4分後に“津波”が来る所も… 東海3県は最大震度7の強い揺れを予想

（若狭敬一キャスター）
もしも、南海トラフ巨大地震が発生したら、東海地方の震度や津波の想定はどうなっているのでしょうか。

（大石邦彦アンカーマン）
まず、南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に70～80％の確率で発生すると予測されていて、死者は最大約32万人、倒壊・焼失は最大約239万棟、経済的損失は、最大215兆円、避難者は最大950万人と想定されています。

また、愛知、岐阜、三重の東海3県では最大震度7の強い揺れが予想されていて、愛知や三重の太平洋沿岸部は「津波」に襲われる可能性があります。

国が予想する「高さ1mの津波最短到達時間」を見てみましょう。

三重尾鷲市・熊野市では“4分後”に津波が…

【津波最短到達時間（高さ1メートル）】
4分後　尾鷲市・熊野市
6分後　志摩市
11分後　鳥羽市
12分後　豊橋市
15分後　田原市
37分後　南知多町
1時間5分後　常滑市
1時間8分後　津市
1時間43分後　名古屋港区

（大石）しかし、高さ30センチの津波は、これよりも早く到達すると考えられています。高さ30センチでも、大人が流されるリスクがあるということは覚えておいてください。

三重鳥羽市では“最大27メートル”の津波が…

【津波の高さ（最大）】
鳥羽市　27メートル
志摩市　26メートル
田原市　22メートル
豊橋市　19メートル
熊野市　17メートル
南知多町　10メートル
津市　7メートル
常滑市　6メートル
名古屋・港区　5メートル

（大石）広い範囲で“5メートル以上”の大津波が予想されているんです。

8日に出された「巨大地震注意」って？

（若狭）今回発表された「巨大地震注意」という表現なんですが、この位置づけはどんな感じになっているんでしょうか。

（大石）8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震を受けて、地震の専門家による評価検討会というのが行われました。ここでは、南海トラフ巨大地震が起きる可能性が平時より高まっていないかどうかというのを検討します。

切迫度に応じて新たな臨時情報が発表されますが、パターンは3つで、8日に出されたのは「巨大地震注意」というものです。