8月8日夕方に九州や四国地方を襲った最大震度6弱の地震。地震の規模を示すマグニチュードは7.1と推定されています。そして気象庁は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表。この情報は、南海トラフ地震の想定震源域でマグニチュード6.8以上の地震や通常とは異なる地殻変動が観測された場合に発表されます。

 南海トラフは駿河湾から今回震源となった日向灘にかけてプレートの境界に沿って伸びる海底のくぼ地のことで、8日の地震の震源となった宮崎県沖の日向灘も想定震源域に含まれていました。約100年から150年の間隔で大規模な地震を引き起こしている南海トラフ。前回の大規模な地震(昭和南海地震)からすでに約80年が経過しています。

 2019年の運用開始以降、「巨大地震注意」が発表されるのは初めてです。1週間以内にマグニチュード8クラスの巨大地震が発生する確率は、通常約0.1%ですが、現在は0.5%程度に。

 (南海トラフ地震評価検討会 平田直会長)「いつ地震が起きても不思議はない状態のところでさらに高くなった。地震学的には『数倍高くなった』ということは極めて高い確率です」

 今回発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」。今後1週間ほど、特にここ2、3日は最大震度6弱程度の地震に注意が呼びかけられていますが、初の「臨時情報」が出される中、私たちはどう対応すべきなのでしょうか。

 (京都大学防災研究所 西村卓也教授)「(巨大地震発生の)可能性が非常に高いとか、必ず1週間以内に来るとかそういう類の情報ではありません。通常通りの生活を送りながら、改めて地震への(備えを)確認をしていただくということをお願いしたいと思います」

 ちょうどお盆休みのお出掛けシーズン。今後1週間、旅行などは控えるべきなのでしょうか。

 (京都大学防災研究所 西村卓也教授)「行く場所場所によってその危険性というのは変わってくると思います。私自身は、今回の注意情報が出ているからといって過度に反応してですね、何か予定を大きく変更するとか、そういう必要はないんじゃないかなというふうに考えています」

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