8日午後4時43分ごろ宮崎県の日向灘で発生した、最大震度6弱、マグニチュード7.1の地震を受け、気象庁は8日、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。

8日の地震の震央と南海トラフ地震想定域(引用:気象庁資料)



南海トラフ地震の想定震源域において、マグニチュード8クラスの大きな地震が発生する恐れが、平常時に比べ相対的に高まっています。沖縄県内では津波への備えが必要です。

「相対的に高まっている」とは具体的には

南海トラフ地震について政府の地震本部は、「30年以内に70~80%の可能性で、マグニチュード8からマグニチュード9クラスの地震が発生する」と予測し、気象庁では、これを「7日以内」に換算するとおおむね1000分の1程度の確率としています。

一方、世界で2014年以前の過去110年に発生したモーメントマグニチュード7.0以上の地震1437回の発生7日以内に、モーメントマグニチュード8.0以上の巨大地震が続けて起きたのは6回で、気象庁はこの頻度について「数百回に1回程度」としています。

気象庁はこの2つを比較して、マグニチュード8以上の南海トラフ地震が起きる確率が、8日までの「1000分の1程度」に比べ、「数百分の1程度」に高まっているとしています。

8日の地震による警報・注意報は、県内では発表されませんでしたが、気象庁によりますと、南海トラフ地震の想定震源域内の西端で巨大地震が起こった場合、沖縄本島の北部におよそ1時間で津波が到達する可能性があるということです。

▽沖縄気象台の担当者
「今後大きな地震が発生した場合には、大津波が襲ってくる可能性がございますので、気象庁が発表する地震津波情報に注意していただいて、津波情報が発表されてもすぐに避難できるような備えをしていただくのが重要」

気象庁は、今後1週間程度、日常生活を送りながら、巨大地震が発生した場合にはすぐに避難できるよう、注意と備えを呼びかけています。

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