連日猛烈に暑い日が続く中、特に注意が必要なのは熱中症です。

消防庁の「熱中症による救急搬送状況」を見てみると、発生場所の約4割が『住居』となっています。

※総務省消防庁「令和5年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」
※総務省消防庁「全国の熱中症による救急搬送状況 令和6年6月24日~6月30日」

住居での熱中症を防ぐためには、エアコンを適切に使用することが大切になりますが、そこで気になるのが電気代ですよね。

今回は少しでも節電できるエアコンの使い方を、空調機メーカーのダイキンが調査した結果を基に、クイズ形式でご紹介します。

節電しながら快適な夏を過ごしてくださいね。

※調査結果はあくまでもひとつの目安です。住環境や気温などによって結果は変わります。

①風量設定は「弱」と「自動」どっち?

エアコンの風量設定「弱」も「自動」も電力を抑えているように感じますが、どちらが節電なのでしょうか。

ダイキンの検証では、日中11時間(8:00~19:00)つけっぱなしにし、消費電力を計測、1か月あたりの電気使用量を比較したところ、風量「自動」設定の方が節電になりました。

風量を「弱」にすると、熱交換器を通過する空気の量が減り、部屋を涼しくするために時間がかかってしまい、エアコンの消費電力の8割を占める「圧縮機」の運転に多くの電気が使われるそうです。

②風向設定は「ななめ下」と「水平」どっち?

実は「風向」も電力消費量と関係があるそう。では、節電対策としてはどちらが適切なのでしょうか?

おすすめなのは「水平」。

ポイントは空気の重さです。

冷たい空気は重く床付近にたまる性質があるため、「斜め下」ではエアコンが設置してある天井付近の空気が冷えにくくなります。

部屋が涼しくなっていても、天井付近のあたたかい空気をエアコンが感知し、より涼しくしようと必要以上に運転してしまうことで、さらに電力を使うのだそうです。

③設定温度「1度下げる」と風量「強」はどっち?

冷房を使っていても暑さを感じる時、設定温度を「1度下げる」ほかに風量を「強」にすることでも涼しさを感じることができます。

では、どちらが節電なのか?

答えは風量「強」。

温度を下げるための「圧縮機」を運転させる方が、風量を強くする「ファン」よりも消費電力が大きくなるためです。

では、続いてはエアコン設定ではなく『室外機』について。

④室外機の上に濡れたタオルを置く「あり」と「なし」どっち?

室外機が熱くなるとエアコンの効きが悪くなりそう…、室外機を冷やそうと「室外機に濡れたタオルを置く」。果たしてこれは節電になるのでしょうか?

答えは、「なし」。

むしろ垂れ下がったタオルが吹き出し口などにかかり、空気の通り道を塞いでしまうと、運転効率が低下する可能性があるそう。

また、室外機に物を乗せると落下の危険もあるため、運転効率を上げるには室外機に日陰を作ったり、室外機周辺に打ち水したりといった方法がオススメです。

では、最後に節電とは離れますが、室内熱中症を防ぐためにもう一問!

⑤睡眠時のエアコンは「切タイマー運転」と「つけっぱなし運転」どっちがおすすめ?

睡眠時は寝付くまでエアコンをつけて、タイマーで切る対応をしている方も多いのではないでしょうか?

夏場の睡眠時にエアコンを就寝後3時間でオフにするよう設定した時と、朝までつけっぱなし運転にしたときで、熱中症のリスク評価の指標「WBGT※」がどう変化するのか、ダイキンが検証しました。

※WBGT(暑さ指数)とは
WBGT(湿球黒球温度:Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。(環境省HPより)

結果、「つけっぱなし運転」にした方が快適な睡眠につながるということです。

就寝中にエアコンがオフになると、明け方には熱中症へのリスクが高まってしまうそう。適度な設定で朝までつけっぱなしにした方が、快適な睡眠につながります。

熱中症のリスクが高まっている今、エアコンの使用はリスクを低減させる重要な対策方法です。是非、参考にしてみてください。

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