4日午後、石川県小松市の十二ヶ滝で、水遊びをしていた小学3年生の男の子がおぼれました。男の子は病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。

記者リポート「事故当時、こちらの滝には夏休み中ということもあって、多くの人が水遊びに訪れていました。現場ではあちらのように滝つぼの周りには近づかないといった注意喚起がされています」

4日午後3時40分ごろ、小松市布橋町と沢町にまたがる十二ヶ滝で、小学3年生の8歳の男の子がおぼれる事故がありました。

目撃した男性が引き上げ、男の子はドクターヘリで病院へ運ばれましたが、意識不明の重体となっています。

警察によりますと、男の子は県外から家族と親戚の合わせて6人で訪れていて、事故当時は1人で滝つぼ付近を泳いでいたということです。

警察と消防は当時の状況を詳しく調べています。

滝では過去10年で6件の水難事故が発生 死亡する事故も

十二ヶ滝は、梯川支流の郷谷川にある落差4メートルほどの滝で、夏休みになると観光客や地元の人でにぎわう景勝地として知られています。

この時期は川遊びを楽しむ人たちでにぎわい、4日も多くの観光客や地元の人が訪れていたということです。

一方、ここ10年で6件の水難事故が発生し、過去には死者も出ていますが、遊泳は禁止されていません。

小松市民「底が結構深いって、滝の落ちるところが。怖いですね」

「川の傾斜に注意を」 専門家は指摘

水難事故に詳しい専門家は、滝つぼの深さだけでなく、川底の傾斜が事故につながると話します。

水難学に詳しい長岡技術科学大学・斎藤秀俊教授「水がきれいだとしても、普通水深というのは見た目では浅く見えるので、浅いと思って入り込んでしまうというのがある。川岸から滝つぼの真ん中に向かって歩いたときにどれくらいの傾斜があるかということ。傾斜がきつければきついほど、おぼれる要因になる」

水深は突然深くなる 「水遊びの時は大人は常に子どものそばに」

さらに斎藤教授は水難事故を防ぐためのポイントを次のようにあげます。

▼水遊びをする際は大人は常に子どものそばにいること
水深は見た目ではわからず、突然深くなる場合もあります。

▼遊ぶ場所の水の深さはひざ下までにとどめること
ひざ上になると流される危険性が高まります。

また斎藤教授によりますと、万が一溺れてしまった場合背中を下にして仰向けの状態で寝る「背浮(せう)き」の姿勢で呼吸を確保することが効果的だということです。

この後も続く夏休みシーズン、川で子どもと水遊びをする際は安全の確保を最優先するよう心掛けてください。

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