14年ぶりに海開きした仙台市の深沼海水浴場についてです。海水浴客を守りたいとライフセーバーに初めて挑戦した女性の姿を追いました。

14年ぶりの海開き

仙台市若林区にある深沼海水浴場。7月、14年ぶりとなる海開きを迎えました。

震災前は、多くの海水浴客で賑わっていましたが、13年前の震災の津波で被災し、海開きができずにいました。

ライフセーバーの講師:
「私たちの活動というのは、事故を未然に防止する活動です」

海開きの1か月前、深沼海水浴場で活動するライフセーバーの、資格を取得する一回目の講習会が行われていました。初めてライフセーバーに挑戦する、成瀬まあれさんです

成瀬まあれさん:
「小さいころからサーフィンをしていて、海にいることが多かったので、海が好きでライフセーバーもはじめようかなと思いました」

今年3月に高校を卒業し、今はプロサーファーを目指しています。

成瀬まあれさん:
「震災が来る前なので4歳とか。海辺の近くで砂遊びをしていた記憶はあります」

ライフセーバーの資格を取るには…

ライフセーバーの資格取得には、水辺活動の基礎知識を学んだ後、レスキューボードなどを使った実技や学科の講習を3日間受け、検定試験に合格する必要があります。

成瀬まあれさん:
「レスキューボード初めて使ったんですけど、バランスとるの難しくて、人の命助けるからこそ大変とは思っていたんですけれど、思った以上に大変で。練習しないと結構きつそうです」

講習3日目にはレスキューボードをうまく使い、おぼれた人役の救出に成功しました。安心したのも束の間、講師から新たな課題が…。

講師:
「マスレスキューといって、何人か流されて1回でレスキューできなければ、溺者をあげてもう一度行く」

次はレスキューチューブを使い、救出します。講習をすべて受け、検定にも無事合格することができました。

まあれさん、ついにデビュー!

迎えた海開き海水浴場にはまあれさんの姿が。

成瀬まあれさん:
「やっと、いよいよ本格的にライフセーバーになれたって思うと、うれしい気持ちだし、がんばろうって思います」

訪れた子ども:
「最高です。冷たくて気もちくて最高です。」
成瀬まあれさん:
「楽しそうだなって思って、こっちもうれしい気持ちになります」

訪れた子ども:
「最高です。意外と涼しい、一番の熱中症対策になると思います」
地元の人:
「10何年ぶりに海開きしたっていうんで、入りにきたんですよ、ちょっと暑いので久しぶりに地元の海に入れたのでちょっとうれしいです」
成瀬まあれさん:
「危ない行動している人を見ると注意したくなります。そこはしっかりライフセーバーとしてここの海を守る責任があるので。海はすぐ命を奪う場所でもあるので、そこを気を付けながら、楽しんでもらいたいと思います」

新人ライフセーバーが守る深沼海水浴場に14年ぶりに笑顔が戻ってきました

成瀬さんは7月の海開きから合わせて10日間ほど活動していますが、今のところ、救助が必要となる水難事故は起きていないということです。成瀬さんは、「大好きな海で仕事ができるのはうれしい。頼りがいのあるライフセーバーになりたい」と話していました。

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