連携協定締結式に出席した近藤弥生区長(右から3人目)ら=東京都足立区役所で

 東京都足立区のふるさと納税返礼品に北欧童話ムーミンのグッズが登場-。すべての子どもが夢や希望を持てる社会の実現を目指し、同区の「あだち子どもの未来応援基金」と、ムーミンのライセンスを管理する企業が立ち上げた「ムーミン こどもミライサポートプログラム」が2日、連携協定を締結した。ムーミングッズを返礼品とする納税の使い道を基金に限定し、区内の子どもたちの体験格差をなくす取り組みを進める。(石原真樹)  返礼品は地元企業が手がけた革製のバッグや菓子など6点で、ムーミンの刺しゅうやイラストが施されたオリジナル品。がまぐちポシェットは7万7000円の寄付でもらえる。納めたお金は基金を通じて、夏休みに区内施設の子どもの利用料を無料にする取り組みや、児童養護施設の退所者の自立支援などに活用される。

◆ライセンスを管理する企業が区の取り組みに賛同

返礼品のがまぐちポシェット

 ムーミンの日本でのライセンスを一括管理する「ライツ・アンド・ブランズ」(港区)によると、ムーミンの物語には子どもが未来に希望を持てる世界になってほしいとの願いが込められ、これまで食育や小児がん患者支援に取り組んできた。区の取り組みに賛同し、同プログラムとして初めて自治体の活動との連携を決めたという。  区役所で開かれた締結式で伊東久美子社長は「子どもたちの体験格差を埋めることにつながってほしい」と話した。  返礼品の開発は、テーマパーク「ムーミンバレーパーク」(埼玉県飯能市)の運営と物販を手がける「ムーミン物語」がサポート。パークでは、高校生まで入場料が500円になるキャンペーンを9月30日まで実施中で、小幡匡志社長は「今後、区内の子どもにパークに来てもらえる計画を立てたい」と語る。  近藤弥生区長は「賛同していただけてうれしい。子どもたちの経験格差を少しでも解消できるよう取り組んでいきたい」と話した。 

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