「しおかぜ・いしづち」でおなじみのJR四国の特急列車。
デビューから30年以上が経ちリニューアルの作業が進められていて、新しくなったグリーン車も登場しました。

【詳しく見る】リニューアルされた特急列車8000系にはグリーンも追加

今治駅のホームに滑り込んできたJR四国の特急列車8000系。
去年12月に、リニューアルが施された車両が公開されましたが、今回、新たにグリーン車を含む5両が追加されました。

城健大呂 記者
「新しくなったグリーン車のシート、こちらの足置きは電動です」

高級感を演出したというえんじ色のゆったりとしたシート。
身体を包み込むような形となっていて、背もたれを大きくリクライニングさせてくつろぐこともできます。

デザインなど担当 松岡哲也さん
「波模様とか、山のイメージとか、四国の四季や自然をイメージした」
改造設計など担当 松村遼太さん
「(グリーン車の)座席を導入するために、車両の構造が合わず、床面を高くして、デザインに対して車体側の装備を合わせるという苦労も若干あった」

松山駅 野本明人 駅長
「9月29日には、新しい松山駅が開業する。新しい松山駅でリニューアルされた8000系に乗ってもらって、ぜひ快適に旅行を楽しんでもらえれば」

改修が施され、近代的で快適に生まれ変わった8000系列車ですが、そのデビューは1992年。
JR四国で初めてとなる特急電車として登場しました。

あいテレビに、当時の取材映像が残されていました。

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夜明け前の松山駅。
ホームに立つカメラに向け、ぴかぴかの8000系列車が現れました。

平繁かなえアナ(当時)
「時刻は今、朝の5時24分。あと5分で、JR予讃線に待望の新型特急列車が走ります。それでは早速私も乗ってみようと思います。行ってきます」

この日、若き日の平繁アナウンサーは、始発の一番列車で岡山へ向かいながら、リポートを行っていたようです。

平繁アナ(当時)
「ただいま新居浜駅を通過し、通勤客の数もだいぶ増えてきました」

客席は満席で、通路に立って乗る人の姿も。そしてデッキの壁に取り付けられているのは…灰皿でしょうか。

平繁アナ(当時)
「続いてはトイレです、従来よりスペースがかなり広くなっています。これなら、小錦も大丈夫ですね」

当時の乗客
「まぁまぁ、うん、いいんじゃないですか」
「前のに比べて、乗りやすいです、はい」

そして岡山に到着した平繁アナウンサーは、従来のディーゼル特急列車と比較して、速く快適になったと結びました。

新しい特急電車の登場は、とにかく画期的だったようです。

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平繁アナ(現在)
「松山駅に止まっているこのピカピカの車両は、今でも鮮明に焼き付いていて、すごく近代的な乗り物が松山からも出るようになったんだなと」

それからおよそ30年。
2回目となる大規模改修の施された8000系列車。

リニューアルの済んだ列車は合わせて8両となります。
JR四国では2027年度をめどに、「8000系」列車45両全ての車両の改修を予定しています。

また、リニューアル完了後「15年は使用したい」という意向を示していて、装いを新たにした看板特急列車は、これからも予讃線を走り続けます。

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