仏壇離れが進むいま注目されている新サービス。

<稲垣塗装所 稲垣豊社長>
「大きな仏壇を手のひらサイズに、コンパクトに作ったのが結壇です」

仏壇のリノベーションサービス「結壇(ゆいだん)」。自宅などにある、古い仏壇のパーツを利用して、手のひらサイズの仏壇に作り替えます。

昔ながらのオルゴールをモチーフにしました。

古い仏壇のパーツの一部だけを使用する「梅」コースや、こだわりをたっぷりと盛り込むフルオーダーの「松コース」などがあります。

静岡市で仏壇の修理などを行う稲垣塗装所。今年の4月に結壇を始めました。

<稲垣塗装所 稲垣豊社長>
「ここ(古い仏壇)から材料を取り出していきます。例えば、この蓋ですけど、この蓋はこの棚(地板)を加工します。仏像の下にくる須弥壇の彫りの部分を抜き出して、一番目立つところに加工している」

提携する寺で、魂抜きをした古い仏壇の中から、欄間や膳引など結壇に使うパーツを素材の痛み具合なども考慮しながら選びます。

<稲垣塗装所 稲垣豊社長>
「仏壇をみさせてもらって、どこに一番特徴があるかとか、どこに目線がいくとか、職人と相談しながら一番印象のある場所を組み込んでいきたい」

結壇を考案したのは、以前マンションに住んでいた次男の亘佑さん。BOX型に作ることで、中に位牌や「おりん」などの仏具を収納できるようにしました。

<稲垣塗装所 稲垣亘佑さん>
「私たちの世代は、なかなか仏壇を置けるような家には住んでいないので、自分事に置き換えたときに、自分でも置けるようなサイズ感だと、手のひらサイズ。どこにでも置けるようなサイズが良いなと思った」

稲垣塗装所調べ「仏壇の処分について悩むか?」
対象:仏壇を所有する男女300人

仏壇を持っている人を対象とした調査です。8割を超える人が仏壇の処分について悩んでいました。思い出の仏壇を作り替える新しい選択。実際に利用した人はー。

<利用した人>
「リビングに置くことで、常にここを通るので、声をかけたり『おはよう』とか『行ってきます』とかいろんな声をかけられるので良かったと思います。ここに置くことで会話をしているような感じがします」

最近は自宅以外で利用する人も増えています。

<稲垣塗装所 稲垣亘佑さん>
「介護施設に入るお客さんがいて、家族が眠っている仏壇を一緒に持っていきたいけど、大きいので持っていけない。そんなときに結壇を提案して、一緒に施設に持っていっていただいた。大変喜んでいただいた」

仏壇を作り替えることで、故人を思い、手を合わせることを次の世代へ「結ぶ」結壇。

<稲垣塗装所 稲垣亘佑さん>
「この結壇を全国規模にしたい。いま仏壇で悩んでいるお客さんは静岡だけでなく、全国、特に田舎のほうは大きい仏壇を持っている方がいると思うので、悩みを解決できればうれしい」

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