「在庫は残りわずか」などと通販サイトでうその表示をして消費者を焦らせたり、惑わせたりする「ダークパターン」と呼ばれる広告手法について、消費者庁が初めて実態調査に乗り出したことが2日、関係者への取材で分かった。手口や被害状況を調べて本年度中に結果をまとめ、今後の対策に反映させる。  ダークパターンは、消費者が気付かないまま不利な決定をするよう仕組んだウェブサイトやアプリ上の手法。「割引は残り1分」などと期間限定の有利な取引条件であるかのように表示する手口が典型例だ。解約方法を複雑にし、購入を続けさせる事例も多くある。  国民生活センターによると、九州地方の60代女性は今年6月、動画サイトの広告で見た「〇名様のみ」という表示に焦り、美容クリームを1回限りのお試しとして2千円で購入。だが、実際は定期購入契約になっており、約2万円の請求書が届いたという。  関係者によると、実態調査は消費者庁の地方拠点「新未来創造戦略本部」(徳島市)が担当。本年度から疑わしい国内通販サイトの調査に着手した。


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