クマによる被害や出没が今年は全国で相次いでいますが、実はいま、島根県益田市ではクマが民家に侵入する事案が相次いで発生しています。
山あいの町で一体何が起きているのでしょうか？
ぐちゃぐちゃに荒らされてしまった部屋。
冷蔵庫は壊され、中身が全てひっくり返されてしまっています。
まるで泥棒が入ったかのような惨状。この部屋を荒らした犯人、実は…
暗闇に光る、2つの目。
怪しく動く黒い大きな影…そう、クマです。
益田市匹見町内に設置されていた暗視カメラの映像。
体長1メートルを超えるクマが辺りをうろつく様子が映し出されています。
この映像が撮影されたのは、島根県の西部・益田市匹見町です。
豊かな自然に囲まれた山あいの町で、今、相次いでいるのが…
「クマが家の中に入ってきた」
クマの民家侵入です。
今年5月から7月末までの3か月間、益田市匹見地域でクマが家屋に侵入した件数はなんと39回にのぼります。（納屋・空家・集会所を含む）
中には、施錠していた勝手口を破って侵入してきたケースもあるほか、複数回入られた家もあるといいます。
益田市の担当者
「クマの民家侵入は去年は1件もありませんでした。本当に今年は異常事態です」
この映像が撮影されたのは7月12日のこと。
この前日、クマが画面奥にある地区の集会所に侵入し、中にある冷蔵庫を荒らす被害がありました。
翌日、市がカメラと箱わなを設置したところ、同じ個体とみられるクマがあらわれましたが、わなにかかることなく立ち去っていきました。
その後もクマの民家侵入は続き、おとといも匹見町内の民家で被害が発生しました。
益田市内でのクマの目撃件数は今年6月末時点で177件と、すでに去年1年間の数に迫る勢いです。
現在、匹見町内で人的被害は出ていませんが、8月に入っても油断できない状況が続く見込みで、県や市は一層の注意を呼び掛けています。
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