SNSや口コミで人気に火が付き、販売イベントにはたくさんの人が集まる「アクセサリーブランド」があります。作家は「リウマチ」を患う女性。関節の痛みや変形と向き合いながら、アクセサリーの輝きと笑顔を届け続けている女性の思いを取材しました。

花をモチーフにした色とりどりのアクセサリー。
すべて手作りの一点モノです。

kawaika 松田友紀さん:
「毎回自分がやっぱりキュンキュンできるんで、お客様にも可愛い!って言っていただけるのがすごく嬉しいですね」

作っているのは長崎県諫早市に住む松田友紀さんです。「リウマチのアクセサリー作家」として活動しています。

客「明るいの。べっぴんさん。大好き。ファンになりました」
客「つけていたら皆さん振り向くんですよ」
松田さん「嬉しいです」

高校1年で発症し寝たきりにー

松田さんがリウマチを発症したのは高校1年生の時でした。小学4年生から続けていたバレーボールに打ち込む中、突然の出来事でした。

松田さん:
急に手首が痛くなり出して…。ボールでグリッてやったかな?ぐらいにしか思ってなくて。血液検査をしてリウマチっていうのがわかりました」

松田さんが患った「関節リウマチ」は免疫の異常により関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じる病気です。進行すると、関節の変形や機能障害も現れます。

松田さん:
「3か月ぐらいで本当にもう歩くのも大変になっちゃって、寝たきり状態みたいなところまでー。その時の辛さとかはあんまり覚えてなくて、もう必死でしたね」

大きく曲がった手…「可愛い!」が手と心を動かした

「よいしょ…」
手術とリハビリを乗り越え、今では生活の大半を不自由なくこなせるようになった松田さん。

8年前、偶然立ち寄ったワークショップでアクセサリー作りに魅了され、その2年後には自身のブランド「kawaika(カワイカ)」を立ち上げました。

松田さん
「長いときは4,5時間とか時間を忘れて(作業している)。形になってきたら、なんかもう自分もニヤニヤなって「かわいか~」って思いながら。これ早くつけていただきたいなって思いながら」

色や大きさが異なる様々なパーツを組み合わせて作る松田さんのアクセサリーはすべて手作業で、1セット仕上げるのに4時間ほどかかります。

松田さん:
「結構ビーズとか1粒1粒つまむのは苦手ー。こんな感じでポロポロつまみにくい。ニッパーでカットするときに力は要ります、ウッて。力は要りますね」

繊細で、でも力強い凛とした表情を放つ松田さんの作品たちー。
完成品を写真を撮ってインスタグラムにアップすると、その可愛さは瞬く間に話題となり、問い合わせが殺到する大人気ブランドになりました。

「前泊して買いに来ました」

SNSで告知した販売イベントには、松田さんのアクセサリー目当ての人たちが県内外から駆け付けます。

イベントのために前泊したお客さん
「インスタグラムで見つけて、何気なく見てるときに可愛いなと思って。毎日つけるときにどれにしようかな?と選ぶときもワクワク」

インスタグラムを見てきたお客さん
「一度お会いしてみたかったので今日は来ました。すごく1粒1粒丁寧に仕上げてらっしゃって、キラキラして可愛いなと思って」

「kawaika」のアクセサリーはネットでは販売しておらず、対面販売のみ。ここにも松田さんのこだわりがあります。

松田さん「直接アクセサリーを見て頂けるというところもあるし、リウマチを患っていてもこんなに楽しく、元気よくやっているところを見ていただいて、ちょっとでも勇気を受け取ってもらいたいなって」

アクセサリーを通して生まれる人々との交流が、松田さんの生きる力にもなっています。

「かわいか~」
松田さん:
「すごい笑顔になっていただけるのがすごく私も嬉しいし、そういう姿を私も見て、すごく元気をもらうし、やっぱり笑顔と勇気を届けたい」

痛みを乗り越えた松田さんの手から生まれる作品たち。可愛く優しい輝きで、つけた人を励ます光のアクセサリーです。

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