北海道室蘭市で半世紀近く使われた古いピアノが「ストリートピアノ」としてよみがえりました。
大胆な「お色直し」で、早くもマチの人気モノです。

 園児「♪歩こう歩こう、私は元気~」

 子どもたちの元気な歌声が響きます。ここは幼稚園…ではなく、室蘭市にあるバスターミナルです。

 そういえば、先生が弾いているピアノもよく見ると…

 市内を走る「道南バス」にそっくり。ピアノとは思えない大胆な色づかいです。

 室蘭市民
「“道南バスカラー”と聞いて白と緑かなと予想していたが(フロントに)室蘭のすばらしい絶景があって、子育てサークルをやっているので、お楽しみ会ができたらいいな」

誰でも自由に弾ける「ストリートピアノ」。

室蘭市に本社がある道南バスが22日、バスターミナルの待合室に設置しました。

 園児
「バスだ!」「すごい!」

ピアノは室蘭市の解体工事会社が市民から譲り受けたもの。

半世紀近く使われてきたものに修理や調律を施して、道南バスに寄贈しました。

熊谷解体工業 伊藤寛司社長
「物を解体して廃棄することが多いが日頃、工事や業務で多大な迷惑をかけている。形を変えたプレゼントということで」

『道南バスカラー』のほかランプやワイパー、車窓に映る白鳥大橋まで細かく再現…市民やバス会社への「恩返し」の気持ちを込めました。

 ときには、コンサート会場に。

♪室蘭フラップスジャズオーケストラ 岩村彩乃さんの演奏「銀河鉄道999」

 ときには、子どもたちの遊び場に。

♪園児の連弾

利用者の減少や運転手不足など業界が厳しい環境に置かれる中、バス会社はターミナルに、にぎわいが生まれることでの「相乗効果」を期待します。

道南バス 長谷川義郎社長
「“集える場所”として、バスだけではなくターミナルも利用してもらえればいい」

みんなが笑顔になるターミナルに。

マチを走るバスとともに市民に愛される存在がまたひとつ、増えました。

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