京都大学などの研究チームが新型コロナに感染した細胞だけを攻撃する免疫細胞を、ヒト由来のES細胞(胚性幹細胞)から人工的に作り、新たな治療薬の開発に世界で初めて成功しました。

京都大学・医生物学研究所の河本宏教授らの研究チームは、新型コロナに感染した細胞だけを攻撃する「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞を作ることに世界で初めて成功したと発表しました。

新型コロナをめぐっては、これまで抗がん剤の治療を受けている患者が免疫不全の状態となり、コロナで重症化した際には治療法がないことが課題でした。

そんな中、今回開発された「キラーT細胞」による治療薬はこうした重症患者にも効果が期待できるということです。

また、今回開発された技術を用いればウイルスの種類に応じた細胞を作製できるため、新型コロナだけでなく、他のウイルスにも使える可能性があるということです。

研究チームは7月にすでに特許を出願していて、3年後には重症患者への治験を始め、5年後の実用化を目指すとしています。

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