すでに7月は記録的暑さ 今週さらに危険な「酷暑」に

7月は記録的な暑さとなっています。7月上旬には早々に35℃以上の猛暑日を連発。そして梅雨明けしたあとも猛烈な暑さが続いています。今週はさらにもう一段ヒートアップして「危険な酷暑」となる見込みです。

気象庁は、中国地方に「長期間の高温に関する情報」を発表しています。鳥取県、島根県、岡山県及び広島県では、7月上旬から気温の高い状態が続いて平年に比べて3℃前後も高い顕著な高温となったほか、梅雨明け後も「猛暑日」・「熱帯夜」が連日続いています。この状態が、今後さらに1か月程度は続く見込みだとして、農作物や家畜の管理、熱中症などの健康管理に十分注意するよう呼びかけています。

年間の気温の平年値をみると1年間で最も気温が高い時期はこれから8月上旬にかけての時期です。元々年間で最も気温が高い時期に、平年を大きく上回る暑さが予想されていることから、記録的な高温となるおそれがあります。

気象庁が発表している週間天気予報です。広島市中区の29(月)の予想最高気温は37℃。その後も35℃を大きく超えていて、週後半には「38℃」の数字も出ています。

普段みなさんが見ている天気コーナーの週間予報にはあまり記載されてないかもしれませんが、この週間天気予報の予想予想には「ブレ幅」が存在しています。予想気温の下に()内に記載された数字がそれで、これをみると8月2日(金)の下には(36~40)と記載されています。これは仮に予想の高温側に振れた場合、40℃に迫る可能性があることを示しています。

予想されていた酷暑 広島でも初めて40℃迫る!?

先週木曜、気象庁は「高温に関する早期天候情報」を発表しました。7月31日ころから平年を大きく上回って、その時期としては“10年に一度レベル”の「かなりの高温」になる可能性が高まっているとしています。

この「早期天候情報」は、1週間程度先に、顕著な高温(低温)が予想される場合に注意喚起を促すために出す情報です。実はこの情報は7月22日(月)にも発表されていて、「7月28日ごろからの5日間は『かなりの高温』になる可能性が高い」として注意を呼びかけていました。

今週は気象庁が事前に注意を呼びかけていた“顕著な高温の時期”に突入して、これまでよりさらに「酷暑」となるおそれがあるのです。

ウェザーマップが発表している広島市中区の16日間気温予想を見てみると、今週だけでなく、来週にかけても「酷暑」が続く予想です。

さらに沿岸部に位置する広島市中区よりも気温が上がりやすい、安芸太田町加計や府中市といった内陸部の16日間予想を見てみると、39℃や40℃といった予想数字も並んでいます。ブレ幅では「42℃」などという数字も見えています。

これまで広島県内で観測された最も高い気温の記録は1994年7月に広島市安佐北区三入のアメダスで観測された38.9℃です。アメダス観測網が整備されたのは1970年代後半ですが、気象庁の観測で広島県内では過去に39℃以上を観測したことはありません。もしかすると今週は、初めて39℃以上を広島県内で観測する可能性があります。

日差しが出れば余裕で猛暑日の暖かい空気に覆われ続ける

来週、西日本の上空下層(上空1500メートル付近)には21℃以上の空気が入ってきます。この上空1500メートルの気温というのは、地上の気温を大きく左右する気温で、21℃以上というのは平年に比べて2~3℃以上も高く、晴れて日差しがあれば地上で35℃を軽く超えるような暑い空気に覆われる予想です。

今週はとにかく命の危険を伴うような、ホントにヤバい「酷暑」となるおそれがあります。上空が高温の空気に覆われるということは、昼間の猛烈な暑さだけでなく、夜間の気温の下がりも鈍いということです。沿岸部では連日最低気温が28℃前後までしか下がらない予想です。当然、夜間の熱中症にも警戒が必要です。

ここ最近では、熱中症で亡くなる人の数は、全国で年間1000人を超えています。数十人がなくなるような大雨災害が起こればそれはおそらく特別警報が発表されるような大規模な豪雨災害となりますが、暑さでは毎年それを大きく上回るような犠牲者が出ています。今週は災害級の“猛烈な暑さ”に厳重に警戒してください。

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