夏休みになって子どもだけでスマホを使う時間が増える…というご家庭も多いのではないでしょうか?スマホ利用の低年齢化が進んで、知識や経験が不足したまま、トラブルに巻き込まれてしまうケースもあるようです。

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小学生は半数を超え、中・高生は9割以上。インターネットを見るとき、自分専用のスマホを使う県内の子どもたちの割合です。いまやスマホは子どもたちにとっても身近な存在です。(ネット利用で専用スマホを使う子どもの割合…小学生55.6% 中学生90.6% 高校生98.5%/広島県調べ・昨年度)

ー広島市内ー
中学1年生
「中1。ほとんどみんな持っています。友だちとLINE、外でもゲームしたくて」父親
「中学生になると親の管理、目が届きにくくなる。正しく使えるよう練習期間として6年生で勝った」

小学3年生
「(Qいつ買ってもらった?)1年生」
母親
「留守番が多いので。TikTok見たり、YouTube見たり」

小学6年生
「(Qスマホ持っていますか?)はい。親と連絡取れるから」

小学6年生の母親
「本読んだりマンガ。友だちとの連絡で」

低年齢化するスマホの利用ー。心配なのがトラブルです。

昨年度、県内の消費生活相談窓口に寄せられたSNSやインターネットをきっかけとした消費者トラブルで、未成年の相談件数は239件。窓口に相談していないケースもあるため、実際にはさらに増えると考えられます。

県消費生活課 岡田和美課長
「小学生ではオンラインゲームの課金に関する相談が多い傾向。中・高生は化粧品やサプリの定期購入の相談が多い」

小学生で最も多いトラブルが「ゲーム課金」。保護者の知らない間にオンラインゲームで子どもが無断で課金したという相談です。高額な課金として広島市内では、小学生で約50万円、中学生では約150万の事例があったいうことです。

県消費生活課 岡田和美課長
「保護者の同意を得ず、未成年者が契約を結んだ場合、民法に未成年者取消権がある。(ただし)本当に未成年者がした契約なのか、証明が難しい場合もある」

子どもが無断で契約したことが証明できれば、「未成年者取消権」で返金される場合もあるといいます。

県は、あきらめずにまずは最寄りの相談窓口につながる電話番号「188(いやや)」に相談を呼びかけています。

県消費生活課 岡田和美課長
「インターネット利用、オンラインゲーム課金のルールを、家族でよく話し合ってあらかじめ決めておくということが大事だと思います」

ー広島市内ー
中学1年生の父親
「LINEなどで『ポイントがもらえます』を信じて、子どもがいろんな人に送ったことがあった」

小学3年生の母親
「『買い増すか?イエスノー』『続きいきますか?○×』などそういうのが怖いみたい。難しい漢字が書いてあり、分からないときに『え?』と…」

小学6年生の母親
「連絡先を誰とでも交換したり動画見たり。制限かけないといけない。何を見るのか気になりますね」

広島市にある携帯ショップ。トラブルに巻き込まれないために「保護者がもっとスマホに慎重になるべきだ」といいます。

ドコモショップ西風新都店 菅原大和 店長
「親自身がセキュリティーの大事さの認識がまだまだ緩い。そこが一番の課題」

有害なサイトの閲覧を制限する「フィルタリング」など、保護者がスマホの利用環境を整える「ペアレンタルコントロール」機能を、積極的に取り入れるよう勧めています。

ドコモショップ西風新都店 菅原大和 店長
「ルール決めをせず買い与える方もいる。何よりも保護者が知識を持っていないケースもある。保護者が知識を持ち、どうスマホと向き合うか、子どもと一緒に考えるのがベスト」

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どんなトラブルが多いかというと▽小学生は「ゲーム課金」▽中・高校生は脱毛クリームや美容液といった化粧品や、ダイエットサプリなどの購入に関する相談。1回だけで解約できると思ったら定期購入だった、次から商品の値段が高額になる契約だった、など
▽高校生になると、アルバイトとしてお金が稼げると銘打って、その前にマニュアル購入を要求されたりする「副業」に関する相談も増えてくるそうです。

対策としては【ゲーム課金】は保護者が子どものスマホ利用を管理できる「ペアレンタルコントロール」の機能を活用しましょう。サイトの閲覧・利用時間を制限できるだけでなく、無断でアプリを取り込んだり、無断課金ができないようにする機能ということです。そしてやはり家族でよく話し合ってスマホ利用のルールを決めることが大事です。
【予期せぬ定期購入】にあわないためには、通信販売はクーリング・オフ制度が適用されないので注意し、解約条件など注文サイトの画面は、細かくチェックしましょう。保護者も子どもとルールを話し合って、正しく使えるように一緒にSNSなどの知識を学ぶことも大事です。夏休みは親子で話し合ういいチャンスですね。

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