宮城県塩釜市の社会福祉協議会の経営が数年前から悪化しています。しかし、一向に経営改善が進まないことから塩釜市は24日、緊急の会見を開き内部統制の徹底や組織態勢の見直しなどを盛り込んだ改善勧告の内容を公表しました。

佐藤光樹塩釜市長:
「今回の改善勧告の公表を行うことは指導監督長としては苦渋の選択でございますけども、これまでの指導・監督では改善がはかられないため決断に至ったものであります」

塩釜市が公表した社会福祉協議会に対する改善勧告の内容には、内部統制の徹底や組織態勢の見直し、健全な経営の実施などが盛り込まれています。社会福祉協議会は、数年前から介護事業の赤字が膨らんで経営が悪化しています。市が行った特別監査によりますと、協議会が2019年頃に行った介護職員の待遇改善に伴う人件費の膨張が主な要因とみられています。こうした中、今年5月、市が協議会に改善勧告を出した後も、具体的な改善策が講じられていないことから、市は24日、改善勧告の内容の公表に踏み切ったものです。

これに対し、社会福祉協議会は、「職員一丸となって取り組む」とコメントし、訪問介護事業は9月末で畳む方向で調整しているということです。しかし、それでも経営改善がみられなければ、改善命令などの行政処分が出される可能性もあります。

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