富山県高岡市のまちなかにある老舗の公衆浴場「松乃湯」が今月12日、富山地方裁判所高岡支部から破産手続きの開始決定を受けていたことがわかりました。負債総額は5284万円とみられます。

東京商工リサーチと帝国データバンクによりますと「松乃湯」は、1952年(昭和27年)に設立された老舗の公衆浴場で、高岡市内の市街地に立地しています。

高岡駅から徒歩10分以内の繁華街にあり、5階建てのビルに入居しています。駅から近く利便性が良いこともあって賑わい、素泊まりでサウナに宿泊する利用者であふれていたこともあったといいます。

しかし入居していたビルは老朽化していて、周辺の同業他社との競合もあり厳しい経営環境が続いていました。また、ライフスタイルの変化や郊外型スーパー銭湯との競合などから利用者は減少、加えて施設の老朽化からサウナを休止するなど経営環境は厳しくなっていました。

こうした中で代表者が急逝、後継者も高齢になり2023年10月頃までに営業を停止していました。

その後は、2024年1月1日の能登半島地震で老朽化した施設が被災、再開のためには修繕の必要があることから事業を断念、今回の措置に至ったとみられます。負債総額は5284万円とみられます。

これで能登半島地震関連での倒産は富山県内で「新湊商業開発」に続く2件目、石川県の4件と合わせると6件目となります。

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