「タケノコ王」として親しまれる農家の風岡直宏さんの直売所が7月21日、閉店しました。静岡県富士宮市の直売所には多くの人が訪れ、風岡さんの新たな門出にエールを送りました。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「風岡たけのこ園24年の歴史に、7月21日で閉店しますけど、山の中でしか、その命を燃やすことのできない熱い農家がいたということを、たまには思い出して下さい」

「タケノコ王」、風岡直宏さん(50)が営む直売所最後の日、閉店を惜しむ客が、静岡県内外から駆けつけました。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「儲かっているように見えるけど、そうじゃないんですよ。年間1年12か月あるので、タケノコシーズンの3ヶ月。残りの9か月。平均をとると、大したことない。これが現実なんですよ」

<客>
「一次産業を大事にしないとね」
「残念は残念ですね」
「タケノコを食べられないのがもったいないし」
Q.どちらから?
「愛知県です。きょうが最後なので。ショックでしたけど、仕方ないかなと思って」

タケノコのおいしさはさることながら、持ち前の明るいキャラクターで一躍有名になった風岡さんですが、テレビに出演したきっかけは、農業に対するまっすぐな思いでした。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「タケノコの普及活動なんですね。タケノコというみなさんが知っているようで知らない世界を知ってもらうために自分が出ようと決めたんですね」

風岡さんは、2001年から年間300日以上もの間、山に入り、農業に取り組んできました。しかし…。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「根っこを掘るのも振動が、体に」

20年以上にわたる過酷な作業で風岡さんの体が悲鳴をあげました。さらに、支えてくれた家族の体調のことなどもあり、当初予定していた閉店を、ひと月以上前倒ししました。
店の看板などを撤去し終えると…

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「人生で一番やりたいことをやり切った」

お馴染みのピンク色のタンクトップ姿で臨んだのは、農家の引退会見です。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「決めました。芸名は、タケノコ係長」
<記者>
「え?」
<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「嘘です。タケノコ王でいきます」

50歳の風岡さんが新たに挑戦するのは、芸能の道です。

<風岡たけのこ園 風岡直宏さん(50)>
「50歳を迎えたオールドルーキーがどこまで行けるか。ファンの方と一緒に楽しみたいです」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。