東京地裁

 東京都杉並区で昨年12月、歩道を歩いていた母子2人を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた元整備士漆原宏太被告(51)に東京地裁は19日、禁錮3年(求刑禁錮5年)の判決を言い渡した。

◆「執行猶予は相当でない」禁錮3年

 今井理(おさむ)裁判長は判決理由で「歩道に接する整備工場内でアクセルとブレーキを的確に操作するという基本的な注意義務を怠り、過失の程度は小さくない」と指摘。母子2人に落ち度はなく、「突然、命を奪われた苦痛や無念は計り知れず、遺族の喪失感やつらさはとても大きい」とし、被害弁償もされておらず、「執行猶予は相当でない」と判断した。  判決によると、昨年12月26日午後5時5分ごろ、自動車整備工場から車を後退させて車道に出ようとした際、誤ってアクセルを踏み、歩道を歩いていたイラストレーター杉本千尋さん=当時(43)=と娘で小学1年の凪さん=同(6)=をはね、死亡させた。 

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