東京都葛飾区庁舎の移転を巡り、京成立石駅北口の再開発事業で建設されるビルの一部を不当に高く取得して区に損害を与えたとして、青木克徳区長に7億1610万円を請求するよう住民約230人が区に求めた住民訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁であった。区側は「訴えは不適法」としての請求の却下などを求めて争う姿勢を示し、原告は「税金の無駄遣いをする仕組みを改めてほしい」と意見陳述した。

葛飾市役所(資料写真)

 訴えによると、区が庁舎移転先として得たビル3階の評価額は1平方メートル当たり98万円で、他の地権者が得た2階の評価額(45万円)の2倍に当たる。2階と同じ評価額ならさらに7億1610万円分の床を得られたのに区長が放棄し、区に損害を与えたとしている。  再開発事業は、36階建てと13階建てのビルを建てる。このうち13階建てビルの3~13階に新庁舎が、1、2階に商業施設などが入る予定。(加藤益丈)


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