排せつ物の溜まった自宅で犬39頭を飼い虐待したとして、警察は動物愛護法違反の疑いで青森市の55歳の女を逮捕しました。女はもともと、犬を繁殖させるブリーダーで、自宅で「多頭飼育崩壊」が起きたと見られています。

逮捕されたのは、青森市西大野4丁目の元ブリーダー・山本真由美容疑者(55)です。

警察によりますと、山本容疑者は6月5日、排せつ物が溜まった自宅で犬39頭を飼い、虐待した疑いが持たれています。

警察によりますと、飼われていたのはトイプードルやポメラニアンなど少なくとも6種類以上で、やせ衰えた犬も多くいて、獣医師の鑑定を受け「虐待」と判断したということです。

事件は、4月に青森市保健所に寄せられた情報提供で発覚し、警察は17日朝に山本容疑者を青森警察署へ任意同行したあと逮捕しました。その後の調べに対し、山本容疑者は容疑を認めているということです。

警察は、山本容疑者が2015年から自宅で犬を飼い始めたものの、頭数が多くて適正な飼育ができなくなる「多頭飼育崩壊」が起きたとみています。

中澤美寿妃記者
「近所に住む人によりますと、1か月ほど前から警察がケージを押収するなど捜査が進んでいる様子が見られました」

近所に住む人は
「(鳴き声は)複数ではないけど、夜中に小型犬のきゃんきゃんという鳴き声は聞こえた」

虐待されたとみられる犬39頭は、県の施設で治療されたあと一般の人へ譲渡されていて、現在は残る1頭が新しい飼い主を待ち続けています。

青森市保健所 木村生子獣医師
「(保護当時は)毛玉が凄い状態で、排せつ物とかも全部(体に)くっついているような状況でした。爪が伸びていたり、すごく痩せている個体が非常にたくさんいました」

山本容疑者は、犬の多くを自宅でケージに入れず飼っていて、警察は犯行の経緯や動機について調べを進めています。

動物への虐待などによる動物愛護法違反の疑いでの逮捕は、県内で初めてです。

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