広島地方気象台は、14日(日)に県北部の三次市で発生した突風とみられる現象について現地で調査をするために、16日午後に職員を派遣しました。

広島地方気象台(広島市中区)

広島地方気象台によりますと、三次市糸井町の住民から「14日(日)午後4時ころ突風が吹いてビニールハウスが壊れるなど被害が出た」と連絡がありました。

これを受けて気象台は、当時の気象状況や被害の発生状況を確認するために、16日午後、現地に職員6人を派遣して調査を実施しました。

調査した結果について気象台は、突風をもたらした現象の種類について「竜巻の可能性があるものの特定には至らなかった」としています。
その根拠として
・被害の痕跡は帯状に分布していた
・突風はごく短時間(1分程度)であったという証言が複数得られた
・発達した積乱雲が通過中であった
としています。

突風の強さについては、木造住宅の比較的狭い範囲で屋根のふき材の浮き上がりまたは剥離が認められたことから、「風速約35m/s」と推定されるとしています。竜巻など突風の強さを示す日本版改良藤田スケールの階級では「JFE0」に該当するとしています。



14日の広島県内は、山陰沖に停滞する梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が非常に不安定となっており、午後4時の時点では雷注意報が発表されていました。

突風とみられる被害が出た現場に最も近くにある気象庁の観測点(三次アメダス)で強い風は観測されていませんが、当時の気象レーダーをみると現場付近で午後4時ごろに局地的に発達した積乱雲が通過していたとみられます。

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