兵庫県知事について「パワハラ疑惑・おねだり体質」などと告発し、その後死亡した県の元幹部職員が、疑惑に関する音声データを残していました。兵庫県の斎藤知事は午後1時から定例会見を行い、続投を表明し、改めて辞職を否定しました。会見で斎藤知事は「県政を前に進めることが責務」などと繰り返し発言しました。
(兵庫・斎藤知事)「3年前に県政を進めてほしいという付託を受け、県民に申し訳ないと思うが、県政を一つ一つすすめていくことが私の責務。できることをやっていくのが大事だし、一つ一つの仕事を議論しながら最大限努力していくことが私の責務。時間かかり、厳しい道のりかと思うが努力したい」
また会見の中で知事は改めて職員との信頼関係を構築し、立て直したいなどと話しました。
「今後、百条委員会や第三者委員会などを通じて今回の問題の調査への対応をしっかりと行っていくと、そして反省すべきところ、改めるべきところを改めることが大事だと思います。そのうえで前回から何度も繰り返し申し上げていますが、県職員との信頼関係を再構築し、県政を立て直していくこと、これは時間がかかることかもしれません」
斎藤知事は会見の中で繰り返し、「県政を前に進めることが責任」「険しい道のりだが一つ一つ進めたい」と話しました。
▼斎藤知事に『危害加えるメッセージ』も…公務を一部中止に
斎藤知事は会見の中で、7月17日に予定されていた兵庫県尼崎市で子育て施設を視察する予定について、取りやめると明らかにしました。
理由について知事は「今回の文書問題で県庁に電話が寄せられています。私自身に危害を加えるという内容もある。安全性確保の観点から尼崎市とも相談し、総合的に判断し訪問の中止を判断した」と話しました。
また、詳細は差し控えるとしたうえで「私のみに危害を加えるというメッセージが寄せられている」と話しました。
今年3月、当時兵庫県の幹部職員だった男性(60)は、斎藤知事のパワハラなどを告発する文書を配布しました。しかし、県は「核心的な部分は事実でない」として男性を停職3か月の懲戒処分としました。その後、疑惑を調査する百条委員会が議会に設置され、元幹部職員は今週、証人として出頭する予定でしたが、7月7日になくなりました
関係者によりますと、元幹部職員が百条委員会で発言する内容をまとめた陳述書や疑惑に関する音声データが残されていたということです。
音声データには知事が出張で訪れた地域のワインについて、「私も飲んでみたい」「折を見てお願いします」などと発言した内容が録音されていたといいます。いずれも遺族によって百条委員会に提出されています。
この後行われる百条委員会の理事会で、こうしたデータの取り扱いに関して検討する予定です。
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