ある日メールに多数の見知らぬ領収書通知が 購入履歴を調べると・・・

クレジットカードの情報を抜き取られたり、決済サービスのアカウントを乗っ取られたりして、知らない間に支払いに使われる被害があとを絶ちません。

RCCの番組スタッフのスマホにも、ある日突然、ゲームに課金した17万円の領収書が送りつけられてきました。アプリなどを購入するオンラインストアから身に覚えのない領収書がきたのは6月末のことでした。

番組スタッフの女性
「メールを開いたら、アップルからの領収書が何件も来てて・・・。まだその時は、『いたずらメールだろうな』と思っていて深刻に考えなかったんですけど、AppStoreで自分の購入履歴を調べたんですね。そうしたら、見たこともないゲームの課金をしている履歴が入ってて、10,000円という数字が並んでて…」

スタッフは、すぐにサポートセンターに問い合わせをしましたが、課金されていた金額は17万円にのぼりました。スタッフは、そのゲーム自体を知らず、続けざまに課金する操作もしていませんでした。

“クレジット番号入力”や“SNSのDM”経由で 多発する請求トラブル

このように、心当たりのない請求でトラブルに巻き込まれるケースは、後を絶たないといいます。多いのが、偽のサイトにクレジット番号を入力してしまうケースです。

広島県消費生活課 岡田和美 課長
「クレジットカード番号、あるいはセキュリティコードといったものを入力しようとしたんですけれども、入力ができなかったので購入を諦めた。後日不安になって、クレジット会社に確認をしてみたところ、心当たりのない請求が来ていたという事例がありました」

もう一つ、よくあるケースが、SNSのダイレクトメッセージが送られてくるケースです。

広島県消費生活課 岡田和美 課長
「『もし当選をしたら、後払い決済業者の発行するバーチャルクレジットカードの方に入金をします』という案内が来ていたと。後日、当選しましたという案内が来たので、その後払い決済業者のアプリを自分のスマートフォンにダウンロードして、そしてクレジットカードを作ってその番号を相手方に教えていたと。そうすると後日、心当たりのない請求がその決済業者から来たと」

気がついたらどう対処? 不正利用を報告する時にも“落とし穴”が

中根夕希アナウンサー
 相次ぐ不正利用。もし被害にあってしまったらどのように対処すればいいのでしょうか…。今回、番組スタッフが受けた被害を詳しくみていきます。

 最初に違和感をもったのは、スマホの画像フォルダです。見たことのないゲーム画面のような画像が大量に入っていたそうです。
 この段階では、特に不正利用を疑うこともなかったそうなのですが、それから2時間後にふとメールを開くと7万円分の身に覚えのない領収書が届いていたというんです。
 スタッフはiPhoneを使っていたので、AppStoreに不正利用の報告をしようとしましたが、その間にもさらに10万円分の領収書が届いたそうです。

 また、不正利用を報告する際にも落とし穴があリました。

 報告をする際はいくつかある項目の中から「不正行為や詐欺行為を報告する」という項目を選択しなければいけません。スタッフは、その項目を選択したので、最初に届いた7万円分は、返金されました。
 ただ、続いて届いた10万円については、「返金をリクエストする」という項目を選んでしまいました。これは間違って商品を購入してしまった時に使う項目です。すると、ストア側からは「返金の要件を満たしていません」という通知が届き、この10万円は未だに帰ってきていないそうです。

唐澤恋花アナウンサー
 ただでさえ領収書が急に届いたら動揺するでしょうし、サイトの返金手続きは慣れていない人だとなかなか難しいでしょうね

原因は “AppleID”の乗っ取りか まずはカード会社に連絡して

中根夕希アナウンサー
 サポートセンターの担当者によりますと、今回の事例は「AppleID」を乗っ取られたことが原因の可能性が高いとのことです。ただ、スタッフはどこでID情報を抜き取られたかの心当たりは全くないそうです。
 その後スタッフはAppleIDを変更し登録していたカードも解約したところ、こうした請求は来なくなったとのことです。

コメンテーター 平尾順平さん
 電子決済ができるようになって便利になった一方で、利便性に陰に隠れてこのような詐欺が生まれているということを知る必要があると思います。私もAppStoreをよく使うので二段階認証にしたりカードは1枚にとどめたりと気を付けてはいるんですが、どこでIDを取られたのか分からないということで対処法を知っておくことが凄く大切ですよね。

中根夕希アナウンサー
 今回のスタッフは17万円でしたが、少額でも可能性があるといいます。では、そんな時にどうしたらいいのかについて、広島県消費生活課の岡田課長は「まずカード会社に連絡してほしい」と話しています。カードの支払いを止めたり、不正利用なのかどうか調査したりしてくれるそうです。
 それでもどうすれば良いかわからない場合は、最寄りの消費生活相談窓口につながる消費者ホットラインの利用してほしいと話しています。
  消費者ホットライン:局番なし「188」(嫌や!泣き寝入り)

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