10日から熱戦が始まる夏の高校野球富山大会の注目校を紹介するシリーズ。今回はことしの春大会でベスト4入りを果たし史上初の甲子園出場を狙う高朋高校です。

去年の夏はベスト4、そして今年の春には2017年以来7年ぶりにベスト4に進出した高朋高校。部員36人のうち県外出身者は34人。ほとんどの部員が寮生活をしています。

高校に入学してから知り合った者同士、結束を強化するために徹底しているのが…

「挨拶練習」「おはようございます、おはようございます」「こんにちは、こんにちは」

グラウンドにひと際大きく響く一糸乱れぬ掛け声。去年の春から取り入れているのが「挨拶練習」です。

高朋高校 麓竜馬主将「監督から野球と人間性というのはずっとつながっていると教えてもらってきたので、野球と学校を一緒のものと考えると、成績につながってきました」「現状は最近まとまってきてしっかりチームも勝てるようになってきたんでこれを夏の大会にも続けていきたいなと」

それでもチームがスタートした時点はばらばらでまとまりにかけていたといいます。

麓竜馬主将「チームの団結力が無くて試合にも最初のほうは勝てなくて苦労したんで」

そんなチームの転機となったのは。春大会直前のエースのケガ。大黒柱を失ったチームは「つなぐ」野球をテーマに走塁・バントの練習を重点的に強化。

大会ではエースの穴を埋めようと2年生のピッチャーを中心に奮闘、打線もつなぎの野球を展開しなんとベスト4まで勝ち上がりました。

冨田奏選手「感謝もあったけど一回戦投げた後ずっとケガで投げられなかったのが一番悔しかったです」

エースのけががチームをひとつにまとめました。夏の大会はエースと抑えの2枚看板につなぐ野球で勝利を目指します。

守りの中心はエースナンバーを背負う冨田奏(とみた・そう)選手。サイドスローから繰り出す140キロのストーレートや多彩な変化球で打者を翻弄し春のリベンジを誓います。

冨田奏選手「夏は先発してしっかり完投し『投げ切って』いきたいと思ってます」

一方、打線の中心は2人。まずはトップバッターの磯淵暖選手。塁に出れば持ち前の俊足で次の塁をねらいます。また一発長打も魅力で切り込み隊長として打線をけん引します。

磯淵暖選手「どの相手でも関係なく自分たちの泥臭い野球をしっかりやっていきたいと思います」

そして3番の牡若然選手。チームのポイントゲッターとして出塁した磯淵選手をシュアなバッティングでホームに還します。

牡若然選手「チャンスで回ってきたらそのランナーをしっかり返せるように」「僕が打ってチームの打線に勢いをつけられたらいいと思います」

エースのアクシデントを乗り越えチームの団結はかつてないほど強くなっています。目指すは初めての甲子園出場です。

キャプテン「去年の先輩たちがベスト4という結果を残してくれたんでその結果をしっかり超えて史上初の甲子園出場を果たせるように頑張っていきます」

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