能登半島地震から半年、教訓を忘れないように開かれた「防災キャンプ」に小学生が参加しました。追求したのは「被災地のリアル」。厳しい条件下で子どもたちは、どう対応したのでしょうか。

<児童>
「せーの、1、2の3。いちに、いちに…」

浜松市中央区の相生小学校で6月末に開かれた防災キャンプ。12家族、35人が集まり、簡単な担架作りや、消防士から心臓マッサージとAEDの使い方を教えてもらうなど、訓練に参加しました。

「いただきます」

リアルな状況を再現するため、暗い中、ランタンの明かりだけでの食事にチャレンジしました。

<参加した児童>
「いつものご飯よりかは食べづらい」
「いつもの電気がついているご飯とは全然違く て、電気がついているような感じで食べるご飯が結構ありがたい」

今回の宿泊訓練を企画したのは、PTA会長の森田賢児さんです。きっかけは元日に起きた能登半島地震でした。森田さんは石川県七尾市で災害ボランティアに参加しました。土砂の片付けなどに奔走しましたが、現地で感じたのは「自分もこうなるかも」という危機感でした。

<PTA会長 森田賢児さん>
「少し報道も減ってきた中で、関心が薄らいできたような気もする。そのような中でこの企画を通じて決して、ひとごとではないいうことを改めて感じてほしい」

能登半島地震の教訓を生かすため訓練に「被災地のリアル」を取り込みたい。宿泊訓練ではダンボールで作る寝床にスーパーなどでもらえるものを使いました。地震が起きた時、都合よく大きさが揃ったダンボールが手に入るとは限らないからです。

<参加した児童>
「結構クッションみたいにしてみたけど、ちょっと作るのが大変だった」

<参加した親>
「限られた材料なので、皆さんと分けているので、枚数が限られた中で作ったベットにしては寝られるベットじゃないかな」

<参加した児童>
「真夜中起きそうな気がしちゃう。いつもと違うから、寝られるか心配」

普段とは違い、慣れない環境ですが、いよいよ就寝です。

一夜明け、参加した子どもたちは、意外なたくましさを見せました。

<参加した児童>
「あまり寝れなかったけど、実際、起きたこと体験できてよかった」

<参加した親>
「やっぱり、いざこうやって起こったことを想定して備えることは大事だなと感じました」

PTA会長の森田さんは、こうしたイベントを家族で経験することが大事だと考えています。

<PTA会長 森田賢児さん>
「事前防災を取り組んでいく上では、児童だけでは形にできるものではないと思いますので、親子一緒になって考えていただくというのが本当に有意義だと私たちもやってみて実感している」

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