元日に石川県能登地方で最大震度7を観測したマグニチュード7.6の大地震について、長さおよそ150キロに及ぶ震源域のうち、能登半島の北東沖では、ずれ動く方向が異なる2つの断層が連動して地震を起こしていたことが、海底地震計による観測でわかりました。
9日、政府の地震調査委員会の定例会合をが開かれ、元日に大地震が発生した後の地震活動の震源分布を海底地震計を使って詳しく調査した結果が東京大学などの研究グループから報告されました。
それによりますと、マグニチュード7.6の大地震を発生させた東西およそ150キロに及ぶ震源域のうち、能登半島の北東沖の海底では、西側にある「南東方向に傾き下がる断層」と、中央と東側にある「北西方向に傾き下がる断層」の、ずれ動き方が異なる2つの断層がV字型に連動して地震を起こしたことがわかったということです。
特に「北西方向に傾き下がる断層」については、政府の地震調査研究推進本部が想定した、日本海側で津波を発生させる可能性のある震源断層モデルとも調和しているということで、地震調査委員会の平田直委員長は、「推定されている断層と関係があることがわかった。はっきりしたデータが示されたと思う」と述べました。
そのほか、東側の海底では、断層が大きくずれ動いた場所が深さおよそ15キロと比較的深かったため、「高い津波にならなかった可能性がある」としています。
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