東京都心では34.5度を観測するなど、9日も各地で厳しい暑さとなりました。「暑い」と口に出せない、幼い子どもの熱中症には注意が必要です。

危険な暑さで子どもの体感温度は  熱中症「気づいたら悪化」も

井上貴博キャスター:
2023年5月、気温31.4℃という条件のもと、都内ビル屋上で大人(身長170cm)と子ども(身長120cm)のマネキンを横並びにして、それぞれ熱中症指数計を設置したところ、大人の胸の高さ(150cm)では気温31.1℃に対し、子どもの胸の高さ(80cm)では気温38.2℃となり、その温度差は7.1℃程度となりました。

柴田小児科の柴田雄介医師は「子どもは体温調節機能が十分に発達していないため、体内にこもった熱を効率的に外に逃がすことができません。自覚症状を訴えられず、気づいたときには悪化しているケースもあるため周囲のケア・対策が重要」だといいます。

ハンディーファン ベビーカーのどこに装着?赤ちゃんの熱中症対策

柴田医師は、赤ちゃんの熱中症対策としてハンディ―ファンをベビーカーに付ける場合は「頭上」が効果的だといいます。

柴田医師高い位置から涼しい風を送り、地面からの照り返しなど熱を上から冷ますと効果的。足下など低い位置だと熱風のおそれもあります」

熱中症リスク 帽子の色で差

帽子の色でも温度に差があるそうです。

【2021年 晴天時・屋外での実験によると】
・午前8時半:赤い帽子(28.2℃)白い帽子(27.0℃)
・5分後:赤い帽子(46.6℃)白い帽子(36.5℃)
・1時間半後 赤い帽子(56.8℃) 白い帽子(46.7℃)

星稜大学准教授 武蔵野美術大学大学院 服部由季夫氏は「青・紺も赤同様の結果。白・黄色・ピンクは熱中症リスク低め」だといいます。

危険な暑さ 子どもへの対策は?

柴田小児科 柴田医師に子どもの熱中症の予防法を聞きました。
・35℃超は外出控える
・昼寝を含む十分な睡眠
・小まめな水分補給、塩分は味噌汁など食事で
・汗をかいたらシャワーでさっぱり

元競泳日本代表 松田丈志さん:
外出は朝や夕方にするなど、また体調もコントロールしながら熱中症対策をしていきたいですね。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。