島根県警出雲警察署は9日、出雲市内に住む女性(50代)が投資名目で2900万円近くをだまし取られる詐欺事件があったと明らかにしました。

警察によりますと、去年8月23日に女性の携帯電話のSNSアプリに医療機器会社のCEOを名乗る「李」という人物からメッセージが届きました。それをきっかけに、女性は勧められた別のSNSアプリ上で「李」とやり取りするようになったということです。

「李」は投資で成功したと思わせるような言動や写真をSNSに投稿していて、女性は「李」を富裕層だと信じるようになりました。

李は女性に対し「私の研究傾向を試してみて下さい。暗号通貨は多くの時間を必要とせず、毎日30分程度で利益が出ます」などと投資を勧め、女性は指示された投資アプリをインストールしました。

そして8月30日に10万円を振り込んだところ、このアプリ上で利益が出たと表示され、女性の口座に利益分が実際に入金されたということです。
もうけが出ていると信じた女性は、翌月14日までのおよそ2週間に計11回、総額2860万円を振り込んだということです。

この日、女性が利用した金融機関から警察に「お客様が詐欺被害に遭っているのではないか」と通報があり、警察官がその日のうちに女性に接触して「高額なので詐欺ではないか」と確認したということです。

女性は「返金を求めたが、また投資を要求された」などと答え、詐欺被害に遭っていたことが分かりました。
女性は最後の4日間には1日に500万円ずつ振り込んでいたということです。

その後、警察が捜査を進め、今月3日に女性から被害届を提出してもらい発表しました。
女性がインターネットバンキングで振り込んだ先は全て別々の個人名義の口座で、短期間で高配当をうたい、聞きなれない投資アプリをインストールさせて一度利益を振り込み信用させるなどがSNS型投資詐欺の典型的な手口だということです。

全国的にSNSを利用して投資名目で現金をだまし取る同種の詐欺が急増しており、警察が注意を呼び掛けています。

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