青森県十和田市の中心街に5月にオープンした新たな書店。その個性的な品揃えで、いま人気を集めています。

店主は東京からUターンした編集者の女性で、本を手にする魅力を体感してもらうために開店に踏み切りました。

人気書店の「個性的な品揃え」と「暖かい会話」

十和田市の中心街で2024年5月にオープンした書店「TSUNDOKU BOOKS」です。その特徴は、なんといっても個性的な品揃え、そして、店主である長嶺李砂さん(40)との暖かい会話です。

長嶺さんと客とのやり取りの様子
長嶺さん

「これ(本)結構最近出たんですけれども。すごい好きでいいなと思って注文したんですよ。面白くないですか?」
客の女性
「すごい珍しいですよね?」
長嶺さん
「ねぇ~珍しいんです」

お客さんが買い求めたのは釣り好きの寿司職人が書いたという、その名も「すし本」!中身が気になります!また、こちらの本は「世界の国からいただきます!」。表紙を見るだけでも楽しくなります。

このほかにも、ポップ付きで長峰さんが2023年に読んだ本で一番面白いと思ったとお勧めする「生活フォーエバー」。実に、こだわり抜いたラインナップとなっています。

転機となったのは2021年の夏…

長嶺李砂さん
「コンセプトは店名の通り、私の積読(つんどく)をメインにしているけど、私が読んでよかった本と、これから読みたいと思っている本しか置いていないです」

長嶺さんは、高校を卒業するまで地元・十和田市で青春時代を過ごしました。その後、東京の短期大学を卒業してからライターや編集者などとして働いてきました。

転機が訪れたのは2021年の夏です―。
父親が病に倒れたことをきっかけに地元・十和田へ月に2回ほど帰るようになりました。そのとき、知ったのが自分が引っ越したあと、十和田が「アートの街」として成長し、新たな賑わいが生まれようとしていることでした。

「ここだったら、私もお店をオープンして楽しくできそうだな…」

長嶺李砂さん
「個人店がそこにあることで、ぐっと生活の面白味が広がっていくと思っています。ここだったら、私もお店をオープンして楽しくできそうだなと思ったので、ここに店を作りました」

オープンするさいに参考にしようと、2023年7月にはカナダ・バンクーバーへ書店を巡る旅へ出ました。そこで気づいたのは、店主の趣味が鮮明に現れた店舗のユニークさでした。

この体験をもとに、2023年12月から十和田市の中心街でシャッターをおろしていた店舗を改修。長嶺さんが、編集者として仕事する事務所を兼ねた書店に生まれ変わらせました。

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