鳥取県湯梨浜町に住む恵美里ちゃんは、常時人工呼吸器を装着する医療的ケア児。
難病を抱えながらも近所の小学校に元気に通い、この春、3年生になりました。
恵美里ちゃんと子どもたちの日々を追いました。

5月。
鳥取県湯梨浜町にある羽合小学校で行われたのは、年に1度の運動会。

全校児童544人が様々な競技に白熱する中、先生や同級生と共にチームを応援する女の子の姿がありました。
小学3年生の恵美里ちゃん、8歳。
日常的に様々な医療行為や機器が必要な、医療的ケア児です。

恵美里ちゃんの母 晶子さん
「人工呼吸器の管理と気管切開と、経管栄養、胃ろうですね。それと、吸引と吸入と導尿っていう医療的ケアがあります」

恵美里ちゃんが抱えるのは、国指定の難病・ミトコンドリア病の一種「リー脳症」という病気。
自分で呼吸することができないため、気管切開をして常時人工呼吸器を装着。
視覚・聴覚にも障害があり、手足の感覚もありません。

4月6日、始業式の日。

校長先生
「進級おめでとうございます。きょうから新しい1年が始まりました」

クラス替えに、担任発表。
みんな、心なしかうきうき嬉しそうです。

恵美里ちゃんも、久しぶりの学校に興奮気味。目をしっかり開き、心拍も上がっています。
特別支援学級「なでしこ学級」に所属する恵美里ちゃん、3年生になって、1つ変化がありました。

「ドアが開きます」

恵美里ちゃんが普段過ごすなでしこ学級や1年生・2年生の教室は校舎の1階にありますが、3年生から上の学年の教室は2階に配置されています。
恵美里ちゃん、朝礼に出席するため、毎朝エレベーターを利用して所属する3年1組に向かうようになりました。

去年、体調を崩していた時期もあった恵美里ちゃんですが、今は元気いっぱい。
みんなが歌う朝の歌を聞いて、口をパクパク。一緒に歌っているようです。

学校生活3年目、表情や感情表現が、どんどん豊かになっています。

「いってきまーす!」

この日、ハチマキ・法被姿に着替えた恵美里ちゃんが向かったのは…校庭。
間近に迫った運動会に向けて、3・4年生の合同演舞「ソーラン節」の練習です。

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