今年3月、札幌市の局長級の幹部が、長谷川岳参院議員に市の施策を説明するために上京したにもかからず、わずか1分で面談が打ち切られた問題。
理由は、長谷川議員が同行するよう求めていた担当係長が、最終調整業務のため札幌に残り、同行しなかったことに、長谷川議員が憤慨したためでした。
札幌市の幹部は、この日、長谷川議員にデジタル田園都市国家構想の交付金事業の申請について説明する予定でした。
その時の長谷川議員とのやりとりの様子や、問題となった威圧的言動の具体的な内容が、札幌市側の記録で明らかになりました。
以下は、上京した幹部職員との面談を1分で打ち切った時の記録です。
・長谷川議員
「係長は?」
・札幌市デジタル戦略推進局長
「今、最終調整を進めておりまして」
・長谷川議員
「なんで事前にそれ言わないの?」
「連れてこないとだめだよって言ったよね。言ったよね」
「彼から話を聞かないとわからないから、彼の思いを聞きたいから、連れてくるようにって言ったよね」
「なんで勝手に決めるの」
・札幌市デジタル戦略推進局長
「申し訳ありません」
・長谷川議員
「今日はやめよう。終わり」
「俺は、約束どおりにやらないやつは嫌いなんだ。来られないなら来られない理由で、じゃあウェブでも参加できるじゃん。札幌から、ここでこうやって繋げるじゃん。いくらでもできるじゃん」
「そういうことを、そういうことをやらずに」
「今度連れておいでよって言ったよね。覚えてるでしょう」
「黙って連れてこないで。そういうことが、国会では通じません」
「帰りなさい。だめ。終わり」
「無駄なことばっかりやってるね。もう駄目だよ。もう諦めなよ」
「局長、今日で諦めなよ」
(以上)
札幌市によりますと、自治体が国の交付金事業に参加する際は、地元選出の国会議員に職員が説明に行くことが多く、札幌市はこの3日後に改めて、係長を同行させて東京の長谷川議員に説明に行ったということです。
また去年10月に長谷川議員が参院地方創生・デジタル特別委員会の委員長に就任した際、その約1か月後の11月に幹部職員が議員会館へ挨拶に行くと、長谷川議員から「遅いよ、無理」と指摘されました。
以下は、札幌市がまとめた当時やりとりの記録です。
・長谷川議員
「遅いよ。無理」
「これは乗れない。スピードがないデジタルは辞めろ。以上」
「うちはこれだけ札幌で気合入れてやっているよ。そのスピード感が伝わらない」
「翌日に来るかどうかなんだよ。デジタル田園都市国家構想、全部こっちに話きている」
「だから無理。以上。諦めな。この政策は応援しない」
「遅いのは犯罪なんだ。札幌は100年ぶりのチャンスの時なんだ」
「他から見てて、我々だけで頑張ります。勝手にやればいいじゃん。絶対に受からないよ。無理だから」
「今、皆こっちに力入れている」
「はっきり言えば、そのうえでデジ田まで取るのっていう話になる。そんなことできる訳ないじゃん」
「今、皆、総力をあげてやっているのに。こっちはデジタルで」
「その塩梅まで相談に来ないって何やってんのよ!」
「こっちとぶつかるような話になるんだから。もうやりゃいいじゃん」
「うちがノーって言ってるんだからノーだよ。そういうもんだ。無理。以上。聞かない。帰って」
「甘いんだよ。取り合い、スピード勝負なんだから」
・札幌市デジタル戦略推進局長
「勉強不足で」
・長谷川議員
「うん。帰れ。もうこの瞬間ダメ。終わり」
「勝てない。DXのライバルのことも知らないで何ができるんだ。もう帰ってくれ。舐めたらいかん。俺はねスピード感がない奴が一番嫌いなんだよ」
長谷川岳議員は、こうした威圧的言動が問題視されたことを受けて、参院地方創生・デジタル社会特別委員会の委員長を辞任。6月の自民党道連の定期大会で「14年間の中でおごりがあったことをお詫びしたいと思います」と謝罪しています。
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