通常は使用後に捨てられてしまう薬を包んでいるシート。
その薬のシートを材料にしてつくられたアート作品が人気を集めています。

たくさんの動物が楽しそうにしている姿に…、きれいに咲き誇る花。

キラキラと輝くこれらの作品をよく見てみると…「PTPシート」と呼ばれる薬の包装資材からできています。

作者の法邑美智子さん77歳は、調剤薬局などから使用済みの薬のシートを提供してもらい、制作に挑んでいます。

法邑さんは、4年前からこれまでに20点以上の作品を生み出してきました。

ふだんは捨てられるシートをアート作品にしようと決意した背景には、法邑さん自身と夫の病気が関係していました。

法邑美智子さん(77)
「夫も、私もがんになって薬を飲んでいた。電灯の光でキラキラ、薬の飲み終わったシートが輝いていた」

病気に苦しみ、病気と闘うなかで使われてきた薬のシート。

しかし、それが法邑さんの手によって、多くの人に喜びを与える作品に生まれ変わりました。

法邑美智子さん(77)
「(見た人が)薬の飲み終わった殻でこんないい作品できると喜んでくれた」

薬のシートでつくられたこれらの作品は現在、病院や薬局などに貸し出されていますが、10月末に札幌市東区のギャラリー「茶廊法邑」で展示される予定です。


法邑さんは、ご自身の仕事と夫の介護の合間に制作をすすめていて、ぼたんの花の作品は、1日4時間ほどの作業で、2か月ほどかかって完成させたということです。

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