2022年9月、静岡県牧之原市の認定こども園で、当時3歳の女の子が通園バスに置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなった事件の判決公判が7月4日開かれ、静岡地方裁判所は元理事長に禁錮1年4か月、元クラス担任に禁錮1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。判決後、亡くなった河本千奈ちゃんの父親が会見を開き、「納得できる判決にはなったが、書類送検された全員が実刑判決だったらと思うこともある」と心境を語りました。

会見の冒頭、裁判の受けとめを聞かれた千奈ちゃんの父親は「(元理事長に)実刑と聞いたとき、ほっとしたし、よかった。遺族の間では実刑が当然だろうという意見が出た」と語ったうえで「納得はできる判決になった。さかのぼると、書類送検された全員が実刑だったらと思うこともある。遺族の感情だけなので、法律にのっとって実刑になったことは納得できる」としました。

そのうえで、千奈ちゃんにどう報告するか問われると「裁判がひとつ終わったよと、元園長は実刑になったよと、元担任も有罪判決、それでよかったねとは言えない、ごめんなさいと謝ると思う」と話しました。

また、被告に対しては「(すべての公判を通じて)結論から言うと、本当にすべてをさらけ出して、話していなかった。反省しているのであれば控訴せずに、この判決を受け止めてもらいたい」を訴えました。

國井恒志裁判長が説諭の際、声を詰まらせたことについては「今回しっかりと実刑判決を下していただき、『千奈ちゃんは両親を悲しませたり、誰かを憎むために生まれたわけではない』など、実刑の判決も伴い、國井裁判長が声を掛けてくれたことは、とても説得力があって、素直に私の中で受け止めることができた」と語りました。

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