きょう、7月3日に新しい紙幣が発行されます。新千円札の顔となる「あの人」の名前に関する記事を再公開します。(初出:2024年6月15日)

1万円札は、渋沢栄一に。5千円札は、津田梅子に。野口英世から近代日本医学の父と呼ばれる、偉人に変わるわけですが、みなさんはこの人の名前を何と読んでいますか?

佐々木夢夏アナウンサー「こちらの方、読んでいただいてもいいですか?」

街の人「きたとしばぶろうさんです」
街の人「きたとしばぶろう」
街の人「きたとしばぶろうさんですかね」

きたと、きたと、しばぶろう、しばぶろう。

読み方はバラバラな結果に…

様々な読みが混在していました。

施設の名前も「きたさと」と「きたざと」が

ニュースでも、名前の読み方は重要です。そこで、調べてみることに…。

まず「しばざぶろう」は誤り。正しくは「しばさぶろう」です。

では、柴三郎の名字は、きたざと、きささと、どちらが正しいのでしょう。

ゆかりのある施設を調べてみると…。

柴三郎が設立した北里研究所は、「きたと」研究所。

北里(きたさと)研究所

一方で、柴三郎を顕彰する博物館・北里柴三郎記念館は、「きたと」柴三郎記念館となっています。

北里(きたざと)柴三郎記念館・熊本県

こちらも分かれています。さて、正しい読み方は…?

結論は…どちらも正解?

柴三郎の地元、熊本県にある記念館の方に、話を聞きました。

地元の小国町では、「きたざと」と読んでいて、柴三郎本人もドイツに留学するまでは「きたざと」と名乗っていたそうです。

しかし、ドイツでは、この「Kitazato」が「きたざと」と読んでもらえなかったといいます。というのも、ドイツ語ではこの「Z」の発音、例えば、英語のtimeを表すZeitは(ツァイト)と読むように、日本語の「ツ」に近い発音になります。

一方「S」はというと、数字の7、英語のsevenを表すsiebenは(ズィーベン)と読むように、Sを「ズ」と読むことが多いそうです。そこで、ドイツでも「きたざと」と読んでもらうため、「Kitasato」という署名を使うようになったということです。

研究所では、そのまま「Kitasato(きたさと)」を採用し、記念館では地元にゆかりのある「Kitazato(きたざと)」を使っているということです。

結論としては、きたさと、きたざと、どちらも間違いではないということになります。

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