7月3日に、新しい紙幣が発行されます。20年ぶりのリニューアルで、期待が高まる一方で、券売機などを使う店舗では、対応に追われています。
JR郡山駅前のアーケード街の一角にある「まぜそば専門店・凜々亭」。台湾まぜそばや坦々麺など、バラエティ豊かなまぜそばが人気の店です。
注文は、券売機で食券を購入するシステムですが…。
Q.こちらの券売機は新紙幣への対応は?
まぜそば専門店 凜々亭・石塚広典さん「まだなんですね…」
費用は8年前の3倍に
およそ100万円をかけて、8年前に導入したこの券売機。新紙幣には対応していないため、新たなものに取り換えることにしましたが、券売機が入ってくるのは、8月だといいます。また、費用も300万円で、8年前の3倍です。
まぜそば専門店 凜々亭・石塚広典さん「安い買い物ではない。時代の流れなので、券売機を入れないと経営もお客様の満足度も上がらない。やるしかない、この機会に」
これを機に、凛々亭では、現金以外でも決済できる機器を導入することにしていて、8月までの間はスタッフが両替をして、対応するということです。
一方、私たちに身近なコインパーキング。こちらも、精算機の切り替えが必要です。
精算機、券売機、コストは数百万円
郡山駅周辺で10か所、およそ400台分の駐車場を持つ「エリートパーク」。
エリート株式会社・柳町裕貴さん「こちらの精算機はすでに新紙幣に対応していて、中身の改良が済んでいる」
エリートパークでは、新たな機器は導入せず、いまの精算機のシステムを改良して、新紙幣に対応します。
柳町さん「コスト面もあるが、メーカーで推奨するやり方、部品などの交換で済む」
新たな機器の導入に比べれば、コストは抑えられたものの、プリペイドカードの券売機も合わせると、更新には数百万円のコストがかかりました。
柳町さん「すべて合わせると数百万円ほどの費用がかかっている。お客様の利便性が一番なので、それに対応するため作業を行っていく」
紙幣の刷新が楽しみという声がある一方、事業者側はその対応に大きなコストを費やしていて、今後、価格に転嫁されていく可能性もあります。
今回取材した凜々亭やエリートパークでは、「値上げは検討していない」ということでしたが、今後、どのような影響があるのか見ていく必要があります。
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