食材の値上がりで人気ラーメン店が苦悩しています。
特に影響が大きいのが、濃厚なスープに使われる「煮干し」の高騰です。

山梨県昭和町のラーメン店、麺の虜。
午前11時のオープン直後から大勢の人が訪れます。

お目当ては…

お客さん:
「結構、煮干し濃いですね。おいしいです」
「(煮干しの)臭みもないのでおいしくいただいている。(お店には)月2回くらい『煮干しの日』に来ている」

麺の虜では、毎週火曜日と金曜日を「煮干しの日」とし、志那そばやつけ麺といった看板メニューを煮干しテイストにして、去年2月から提供しています。

麺の虜 大竹潤店長:
「煮干しのラーメン店が少なかったので、色んな人に食べてもらって煮干しのおいしいラーメンってこういうのあるんだよって知ってもらいたい」

このラーメンのスープに使われている煮干しが、今、高騰しているんです。

その仕入れ価格は…


麺の虜 大竹潤店長:
「倍ですね。個人的には1年前くらい。そのくらいから仕入れ価格が上がって…」

1年前は1kg1800円ほどでしたが、今では3200円を超えています。

1か月に使う量は約80kgのため、煮干しだけで経費が毎月10万円以上増えたことになります。

麺の虜 大竹潤店長:
「たくさんの人に食べて欲しいんですけど、スープの煮干しの量を少なくすれば作れるかもしれないけど、おいしくはないので。煮干しがこれ以上高騰したら作れなくなるかもしれない。やっぱり苦しすぎて…」

煮干しの小売価格の全国平均は今年5月、100g339円と過去10年で最も高くなっています。

山梨県内の卸売り業者によりますと、原料となるイワシの不漁や輸送費の高騰が値上がりの要因だということです。

さらに麺に使う小麦の仕入れ価格もこの1年で1割以上上がっていて、ラーメンの価格に転嫁するか頭を悩ませています。

麺の虜 大竹潤店長:
「どうにもならなくなったら(値段を)上げなきゃならないですけど、それまでは今のまま、値段を上げず。麺の虜をいっぱい食べにきてもらって虜にしたいと思います」

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