「残業時間が少ない運転士ほど運行トラブルを起こしているのはなぜか」熊本市電を検証する委員会で、委員からそうした声が上がりました。
熊本市電では今年、重大事故につながりかねない「インシデント」などが7件発生しています。
こうした運行トラブルを検証する委員会は前回、交通局側に運転士の残業時間のデータを求めました。
そして今回、提出されたデータを見た委員から次のような指摘がありました。
宇都宮ライトレール 中尾正俊 委員「一番事故を起こす人たちが残業が10時間足らずというのはなぜなのか」
あくまで分析の一つに過ぎませんが、昨年度にインシデントを含む重大事故を起こした運転士の月の残業時間は平均9時間程度でしたが、無事故の運転士は平均27時間程度で約3倍の違いがありました。
運行トラブルと残業の因果関係は明確ではありませんが、交通局によりますと、残業する運転士は、運転士が足りない時に積極的に運転を担っているということです。
一方で委員会には、「昨年度の事故の約6割は、運転経験が5年以下の運転士だった」とするデータも示されました。
そのため委員からは、「運転士が仕事への意欲を高められる仕組みが必要」といった声が上がりました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。